WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

設計

趣味モデリングのお供!「Fusion 360マスターズガイド ベーシック編」でFusion 360の基礎を学ぶ

Fusion 360マスターズガイド ベーシック編をポチポチ手を動かしながら完走しました。 Fusion 360 マスターズガイド ベーシック編 改訂第2版作者:小原 照記,藤村 祐爾発売日: 2019/12/21メディア: 単行本 僕は2017年頃からFusion360を使っているのですが、使…

機械設計者が特許出願する時に採用されやすいアイデア

開発部門で働いていると特許出願件数を稼ぐよう御上からお達しが来ます。やる気があるところだとKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)として個々人の年間目標に落とし込んでいたりもしますね。僕が就職活動をしてた時代だとキヤノンが新人も年1…

Fusion360と3Dプリンターでプラレールのレールを自作してみた

プラレールのレールをFusion360で描いて3Dプリンターで出力する、を最近良くやっています。レール自作に興味ある親御さんがいるかもしれないので、レールの寸法関係やFusion360(3D CAD)モデリングの仕方を載せておきますね。参考までに。 事の発端 プラレー…

【3DCAD】形状変更時にエラーが起きにくいモデリング方法のTips

ヒストリー型の3DCADは履歴を遡っての編集が行なえます。これが設計検討には便利である一方、過去の履歴を編集することで将来のフィーチャーが参照している点・線・面などの要素を見失い、エラーを吐くこともあります。急いでる時にエラーで形状作り直すと…

【3Dプリンター】プラレールの連結器を自作して先頭・後尾車両を連結させる

先頭・後尾車両を連結したい ムスコからプラレールの先頭・後尾車両同士を連結させたいと注文が入りました。 プラレールは元々対客車の部分しか連結部品がついておらず、車両を長くしたい場合は客車を増やすのが一般的です。ただ、ムスコは最近入手したサン…

小林化工の「普通は起こらない」ミスはどこでも普通に起きている

イトラコナゾール錠に睡眠薬が混入されていた件で、なぜなぜ分析した記事を拝見しました。 www.sankei.com 事故に至るまでに4つのミスが重なっており、「普通ではない」「ずさんだ」といった反応が多く見られました。 確かに小林化工の製造工程・品質管理は…

設計者はどこまで現場に踏み込むべきか

仕事の丸投げに関する記事を読んで ハードウェア設計も見方によっては丸投げ仕事です。設計者が作った3Dデータをベンダーに投げて、後はベンダー側で金型設計するなりプラスアルファの処理を入れるなりで、仕様書たる図面のスペックに沿ったモノが出来上がっ…

干渉よりも怖い!意図しない微小クリアランス

先日、干渉チェックに関するブログ記事を見て、「あーそういう干渉あるあるですよねー」と共感しました。 mechanical-engineer48.com 完成状態、動作前後、組込…干渉のリスクは至るところに潜んでいます。干渉は部品で組めば素人目でもすぐに分かるので、や…

ファブレスの利点、もしくは自社工場の欠点

Anker本に「世界で最も成功しているエレクトロニクス企業は、工場を持たない」とありました。アップルがファブレスでやってることについての言及ですね。 Anker 爆発的成長を続ける 新時代のメーカー作者:松村太郎発売日: 2020/04/28メディア: 単行本(ソフ…

CADを見過ぎて正気を失いそうな時は定規をじっと見つめるんだ

設計に襲いかかる後出しジャンケン 製品サイズ据え置きで大きなモジュールを突っ込まれる、逆にスペック据え置きでサイズ縮小を迫られる、またはその両方。こういった事件が100%近い確率で起こります。設計がある程度すすんだ段階で。とても、つらい。 こう…

【CAE】静解析を動的問題として解く場合、解が振動する点を考慮しなければならない

CAE(構造解析)において、自分がきちんと理解せずに準静解析を行っていたので、反省を込めたメモを投稿します。 静解析を動的に解く準静解析 じんわり荷重がかかる、慣性の影響を考慮しない構造解析を静解析といいます。 静解析において、材料なり構造なりで…

Appleのマスク図面を見てデータムの在り方に悩む

Appleがマスク、もといフェイスシールドの作り方を公開しました。医療機関に提供したものを無償公開したものです。 support.apple.com 図面がDXFファイルで提供されているので、そのままシートカッターで加工が可能。シールド素材は推奨材ののみならず代替材…

シートやテープの抜型3種(ビク型、彫刻型、ピナクル型)の説明

(4/21 スーパーカッターの項に追記) シートや両面テープは、機器の設計でよく使われるものの、射出成形やプレスによる部品に比べて重要度は落ちます。 自然、設計者が製造現場に立ち会って確認する機会は少なめです。 今回はそんな抜き型について、簡単に説…

リモートワーク下のメカ設計戦士たちが抱える、たった1つの苦悩

「リモートワークで設計は難しい」とブログに度々書いてきたわけですが、すっかりリモートワーカーになってしまいました。みなさん、いかがお過ごしでしょうか。 メカ設計がリモートに向かない理由は、概ね下記2つの課題に集約されると思ってました。 リア…

Nespresso pixieを分解すると、なかなかヤンチャな設計だった

最近、ネスプレッソの水漏れが気になります。 カプセルの収まりが悪かったかなー、排水受け皿ずれてたかなー。そう思って真面目にチェックしてみたところ、どうも筐体の隙間から漏れ出てました。 内部劣化による水漏れが疑われます。素直に買い換える時期だ…

基板に実装する部品のズレは二乗和、それとも積み上げで考える?

部品感ギャップを設計する際に、各部品のばらつきを加味して設定します。どう加味するか、メジャーな考え方が累積公差の計算です。 temcee.hatenablog.com この考え方には弱点があります。根本に、部品の仕上がりが正規分布する前提だということです。 で、…

組み立ての際はポカヨケを気にかけよう

今年のクリスマスもサンタさんが素敵なプレゼントを届けてくれました。電車好きのムスコにピッタリな、「ガチャッとアクションステーション」です。 プラレール 今日からぼくが駅長さん! ガチャッと!アクションステーション発売日: 2017/07/13メディア: おも…

シボのムラに完全敗北して力ずくの対応をしたお話

安モデルといえばシボ樹脂外装 安いモデルの外観は、しばしば塗装無し仕様になります。塗装が高いからです。塗装工程の追加や塗料費、信頼性の検証と対策、歩留まりの悪化…etc.が効いてくるから、当然ですよね。 そうした安モデルの外観は大抵が樹脂の成形品…

【CAE】ネジ締結部の固定条件の付け方で結果が変わる

CAEの計算結果が他の人と違う傾向を示す。と、先日相談を受けました。 あるある系の相談でして、原因でよく見かけるのが、ネジ固定部の条件付けの違いです。ネジ固定の考え方の違いは、部品の変異や衝撃時の挙動に大きく影響します。 ネジで部品が固定される…

日本で設計を行う意義ってなんだろう?

防水設計。それがひと昔まえの、日本で設計を行う意義だった。 防水設計は単にパッキンや両面テープで止水する構造だけを指すわけではない。防水が担保できる各部品の公差の積み方、部品の管理の仕方、アセンブリ後の検査の方法。そういったもの全部を合わせ…

仕様作りに食い込めない設計部門は何をモチベーションとしていくべきか

今期、僕は目標として「自分だから作れる製品」の設計を掲げている。 設計部門のイチ担当レベルが製品作りに食い込むのは難しいだろう、目標をレビューしていたときに上司から真っ先に指摘された。コレについては異論は無い。製品の仕様決めは上流かつ上空で…

【CAD】スケッチはシンプルに描く、できれば完全拘束する

3D CADにおいて、スケッチは検討だけでなくモデリングにも使われます。3D CADのモデルは3Dですが、作る過程では2Dたるスケッチを弄っている時間のほうが多いのでは無いでしょうか。 そんな大切なスケッチですが、雑に描かれて放置されているものを時折見か…

【CAE】静解析と動解析、陰解法と陽解法

静解析と動解析、陰解法と陽解法。 違うものですが、時折ごっちゃになって、よくわからなくなるので、備忘録までに。 静解析 慣性項や減衰力の効果をいっさい考慮しない解析のこと。 ゆっくり荷重がかかり、入力荷重と拘束点の反力が釣り合うイメージ。 動解…

現場に寄り添わないカイゼンは成功しない

ゲーム理論の本を読みました。ゲーム理論を学ぶことの有用性に触れ、理論の基礎から応用、発展までを簡易な例と図解で分かりやすく解説している、良い入門書でした。 ビジュアル ゲーム理論posted with ヨメレバ渡辺 隆裕 日本経済新聞出版社 2019年04月17日…

失敗が許されない機種を設計する痛み

失敗に対する感度が極端に高い開発プロジェクト、が世の中にはあります。 B2Bで納品日がカッチリ決まっている物や、出せば必ず一定数売れる物など、色々ありますが共通しているのは確実に利益が出る、かつ利益がその利益が部署・会社の屋台骨を支えているっ…

設計者はCAEで解析する前に現物を見つめよう

「設計者もCAE使おうぜ」的な草の根活動が実を結び始めました。若い世代を中心に、CAEを試してみようと、僕の所に質問に来る設計者が増えてきました。喜ばしいことです。 ただ、相談を受けていてモヤッとすることがあります。相談される多くはツールの使い方…

【CAE】Tet4(一次要素)とTet10(二次要素)の違いと使い分け

3Dデータを強度シミュレーションにかける際、メッシュを切って計算用の近似形状にモデルを置き換えます。 僕が解析するときはTet、つまり4面体で置き換えるのですが、その際にTet4とTet10という、2つの要素が選べるんですよね。 この二つの違いは節点の数が…

iPhone 11 Proの背面ガラスの製造方法に思いを馳せる

発表されましたね、新しいiPhone。 特徴的な3眼カメラに、世間の話題を独占しているiPhone 11 Pro。あのカメラ部は衝撃ですね、僕もご多分に漏れずすごく気になってしまいました… カメラ部のガラスの作り! これ、一体で作ってますよね?製造的にもデザイン…

3Dプリンターの失敗が多くて辛いので、原因と対策を考える

皆さん、3Dプリントうまくできてますか? Adventurer 3を買ってからデータを作っては印刷する日々を送っているのですが、とにかく失敗が多いです。失敗のモードは下記が多いです。 ベースとの密着不足による印刷物剥がれ 材料送りが適切に行われず形状が出来…

【CAD】フィーチャーの抑制で起きた事故の話

履歴型のCADでは、履歴にあるフィーチャーを抑制することができます。フィーチャーで作った形状を消しつつも、再び必要になったときに抑制解除で元通りの形状に復帰できる機能です。 使いようによっては便利な抑制ですが、事故が起きやすい機能でもあります…