WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

えげつない図面を描いて、いつまでこの業務が存在するのかなと思った話

f:id:temcee:20211125222700p:plain 単品部品1個でA3 12枚に及ぶ大作図面を描きました。この記事を書いているいま、ひと仕事終えた余韻に浸っています。ちなみにまだ組立図や諸々の検査基準書などの紙仕事がまっています。うへぇ。
CADがオーバーフロー起こすほどの断面と寸法を入れる虚無をこなしながら、頭で考えていたのは唯一つ。
図面を描く読むという作業、いつまでやってるんですかね。

図面は何のためにあるのか。それは昔すでに記事にしてますし、ここで書いたことは今も当たり前に僕の中で確固たる価値観として存在しています。

temcee.hatenablog.com

一方で3次元のものを図面化するとは、つまり高次元から低次元へ情報をシフトするということです。SF小説の三体で、3次元生物は4次元空間を認識できない的な話がありましたが、2次元から3次元を想像するのもさせるのも、まぁ難しいのです。次元が変わると情報が欠損してしまうわけで。そんなわけで3次元要素がバリバリな部品の図面は書く人にも読む人にも負担が大きいんですよ。

いまはスマホですらそれなりの3次元データが取得できる世の中なわけで。サッとスキャンして3Dデータのデータム合わせで整列して、データから±0.1mmオフセットの塊に入ってるか否かでOK/NGを自動で判断できるんじゃないか。

外観面の凹凸をサッとスキャンして傷やヒケ、バリを検出できるんじゃないか。

アイデアレベルでは図面を無くす手法は思いつくし、今の技術なら出来るんじゃないかという気もしつつ、お前がやってみればいいのではと言われると気力も知識も無く。あぁ僕はなんてダメなんだと嘆きつつ、やっぱり図面業務とか書類業務が無くなればいいなと妄想しながら、明日からもバリバリ書類をこなしていく所存です。雇ってくれる会社と、やるべき業務がある、素晴らしい!カンシャ!

ただ、三次元測定機は量産ラインで全数検査できるレベルのものが出来るといいな。近い未来は出来るんじゃないかな。世の中には優秀な人がたくさんいるし、優秀な人材を抱えて資本もある会社...ほら、僕の数倍稼いでる社員がたくさんいるキーエンスさんとか存在することだし。そのうち図面が存在しない世界が実現するんじゃないか、するべきだろうなと思っています。