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組み立ての際はポカヨケを気にかけよう

今年のクリスマスもサンタさんが素敵なプレゼントを届けてくれました。電車好きのムスコにピッタリな、「ガチャッとアクションステーション」です。

プラレールの情景部品たるこのオモチャは、シールをユーザーが貼り付けることで完成します。ムスコはそういうこと出来る歳じゃないので、夫婦の共同作業で貼り付けました。

完成したステーションを見てみると、気になるところが。

ガチャッとアクションステーション

お分かりいただけたでしょうか。

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そう、ステーションの改札機が、同じ方向を向いているんです。これでは外に出られません…ということで貼り直しです。

そこでこの改札機をよく観察して欲しいのですが。シールに切り欠きがあるんですよね。そして、プラ部品の方には意味深な凸があります。これって、設計した人が組立者に方向性を指示するために設けてあるんですよね。

シール貼り付けのポカヨケ

逆組みしそうな部品を逆組出来ないようにする、方向性を形状で教えてくれる構造をポカヨケといいます。今回は、設計者の想定を上回るポカで、凸を乗り越えて貼られてしまっていますが…控えめな形状だと、一般ユーザーには伝わらないということで。

どっちに貼れば or 取り付ければいいの?という部品には、大抵このようなポカヨケが作られています。もしくは、どちらに取り付けても問題ないようにしてあるかですね。何かを組み立てる時には、ポカヨケがあるかも?と意識して組み立てると、組立ミスがなくなります。

余談ですが、先日ツイッターにて、ゲームのコントローラーのボタンも、中をバラすとポカヨケがあるとのツイートを見かけました。同じ大きさで印刷違いのボタンが存在する時、ほぼ例外なくポカヨケがあります。もしくは、全てつなげて1部品にしてあるか、です。間違えて組んで、最後に気がつくと最悪ですからね。

僕は安く作りたい設計者なので、そういうボタンは印字無し・同部品で組み立てて、最後にレーザー印字すれば良いのではと思ってます。レーザーの設備あるなら設備投資無しで、部品数も抑えられて構造もシンプル、印刷費用も版代も無し、組立者も楽だと思うのですが、どこもやってないということは、大きなデメリットがあるんですかね。コントラストが印刷ほど出ないとは思いますが、プレイする人はゲーム中にボタンの印字見ないでしょ、と思ったり。

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