WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

生命に関する本を読んでいます


年を経るごとに病気との距離が縮まってきていたり、親類の出産回りで大事があったりで身体や生命というものへの興味が日増しに強くなっています。そんなわけで、生命科学関係の本を読むことが増えました。

僕自身は純機械系のレールをひた走っており、生物方面は背景知識がないのですが、それでも分かりやすく、楽しく読めた本を紹介します。

オートファジーの専門家が書いた生命科学の本です。生命科学の話に入る前に「科学的思考とはどういうものか?」という項があります。そこでは論理的思考を身に着ける重要性や、相関関係と因果関係を分けて考える必要性について語られています。昨今はX(旧Twitter)を中心にデマに触れやすい環境になってきており、科学的思考を意識する大切さを実感させられますね。

生命科学関係では細胞や細胞の構成物に関するサイズ感がイメージしやすかったり、オートファジーの挙動が勉強になりました。最後の方にオートファジーを活用して寿命が伸ばせるかもしれない手法が乗ってあるので、長生きチャレンジしてみたい方はどうぞ。

図解が多く細胞の形や挙動が目で理解できる良本。細胞分裂するときの何が起こっているかとか、DNAや染色体・遺伝子の違いが分かりやすく説明されています。

また体の部位によって異なる細胞の形や働き、免疫システムについても説明があり、我々の体がいかにして平衡を保てているかを知ることができます。いやぁ、いまこの瞬間に僕がのんきにキーボード叩いていられるのも身体の中で数えきれないほどの化学反応が織りなす業のおかげなわけで、生命って凄いですね。

高倍率の顕微鏡で映し出される細胞の姿にはゾワゾワさせられますが、不思議と引き付けられる世界でもあります。

きっかけは黄色い蝶との出会い。
ノーベル賞を受賞した著者が「生命とは何か?」について5つの重要な考え方を紐解き、定義を行う本。

実体験や見聞した話を元に組み立てられたストーリーはラフに読めて小説のようで、それでいて生命科学の進歩を追体験しているようなワクワクを感じさせてくれます。

まとめ

最近読んだ、もしくは読み進めている本を紹介しました。

最近はAIの進歩が大きく取り上げられていますが、生命科学分野の進歩も急速に進んでいるんだなぁと考えさせられます。
どんな異変にもメカニズムがあるし、それを解明して対策することで治せなかった病気も治せるようになってきている。そのメカニズムの観察を可能にしたのはよく見える顕微鏡と、クラゲから発見された蛍光たんぱく質。色々な発見や器具の進化が新たな分野を切り開いている様は科学の可能性を感じられて非常に良いです。

いまは治せない病気でも、将来的に乗り越えてみなが天寿を全うできるようになると良いですね。(経済的な話には目を瞑りつつ