何かに失敗して打ちひしがれたとき。
同じことの繰り返しに飽きたとき。
もしくは、目標を達成して次を見失ったとき。
ポジティブ、ネガティブ、どちらの方向であれ、モチベーションが挫かれることがあるのは、僕だけではないですよね？
そんな時、自分にとって良い処方箋になるのが、梅原大吾氏(以下、ウメハラ)の著書「１日ひとつだけ、強くなる。」です。
先日、不甲斐ない思いをしてモチベーションが折れかけていたので、本著を読みなおすことで再びモチベーションを取り戻しました。厳しい社会を生きる人すべてに通じる良い本ですので、自分の気に入っている箇所を紹介していきます。
ウメハラの来歴と本著の内容
ウメハラは、日本人で初めてのプロ格闘ゲーマーです。若いころから国内外の大会で実績を残し、ゲームから離れて麻雀の世界へ飛び込みプロ級の腕前となりつつも勝負事で生きる道を断念し介護職に。そして再び、ストリートファイター４を機に格闘ゲームの道にカムバック…と、異色の経歴を経ています。
長きに渡り勝負の世界に身を置き、一度ではなく何度も勝ち続けていくために必要な「強さ」。それを手に入れるための、ウメハラ本人が続けてきた思考や努力のコツが、本著には惜しみなく綴られています。
モチベーションを自分の中に求める
本著の内容で特にモチベーションへ強く効いてくるのが、外部からの刺激をモチベーションの中心に据えない、そして自分の内面における小さな成長を意識する、ということです。
外部からの刺激は、なるほど確かにモチベーションを強く掻き立てます。誰だって褒められたり評価されれば嬉しいものです。「やってやるぞ」という気持ちも湧いてきます。しかし一方で、そのためには目に見える成果がでなければ評価されず、評価のタイミングといったものも自分では決められません。また期待した通りの評価じゃなかったり、逆に失敗をしてしまうと著しくモチベーションを失うことにもなります。(今回の自分のように…)
つまるところモチベーションを外部に求めると、ペースが乱され、管理できないものになってしまいます。
そうならないために、外部からでは分からないようなちょっとした内面の変化、成長を実感することを喜び、モチベーションとしていく。これがウメハラのモチベーション維持の方法です。
毎日の成功を感じるため、成長のハードルを下げる
新しいことを始めた時は、毎日が成長の連続です。しかし長く続けていくと学ぶことも次第に少なくなっていきます。そうすると成長を感じることも難しくなります。
そうしたときでも成長を感じられるように必要なのが、成長へのハードルを下げることです。
大切なのは安定して継続した成長のループを築くこと。毎日の歩みがわずかであっても、それを安定して続けることで自信につながり、その自信がまた小さな成長を支えてくれる。
大きな成果は小さなひとつの成長の集合
安定した成長のループが小さな成長を積んでいき、いずれ大きな成果に繋がる。
実際にプロゲーマーとして勝ち続けているウメハラの言葉は、心に響きます。
僕はどうしようもなく平凡で、社内での立ち位置はもちろん専門技術に至っても上を見ればキリが無く、時に自分の無知無力を情けなく思うことがあります。
だからと言って一発逆転などできるわけでもなく、ヤケをおこしてもしょうがなく…出来ることといえば小さな成長を積んでいくことだけなんですよね。
「もう中堅なのに、知らないことばかりだ」こうした状況は心挫かれるものではありますが、そういった状況だからこそ学べることが多いです。周囲の状況はさておき、自分自身は着実に成長している。それを自信に変えていくことで、折れたモチベーションも回復していきます。そしてまた成長を積んでいくことができる。そうした歩みがいつかは成果に繋がっていくんだと、本著を読むと勇気が湧いてくるものです。
まとめ
ウメハラの「１日ひとつだけ、強くなる。」を紹介しました。
この本を買ったのは3年半くらい前ですかね。小さな成長を積むことが大切！と学びつつも、やはり場面場面でモチベーションを失うことがあったりします。その度に本を開きなおしては、モチベーションを内部に求めることについて再認識し、自身の歩みを継続する大切さを取り戻しています。
プロゲーマーの本ということで、ゲームの話をもとにした思考が良く出てきます。だからといって非ゲーマーの人に分かりにくいものではなく、ゲームを超えて競争社会に生きる現代の人すべてに通用する内容に仕上がっています。場面と視点、についての話は、このエントリでお話した成長の継続と同じくらい有用です。
外的な要因でモチベーションを左右されがちな方は一度読んでみて、「１日ひとつだけ、強くなる。」を意識してみると良いでしょうね。
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