4冊の積み本を片付けました。色んな積み本があるなかで、頭を使い、何かを得られそうな本をセレクトして読みました。なかなか意識が高いです。
分野はそれぞれ違いますが、どれも読んでタメになりました。軽く、紹介していきます。
ネットワークはなぜつながるのか
ネットワークはなぜつながるのか 第2版 知っておきたいTCP/IP、LAN、光ファイバの基礎知識
- 作者:戸根 勤
- 発売日: 2007/04/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
「ブラウザでWebにアクセスして、ページが表示されるまで」を順に追うことにより、ネットワークがつながる理屈を学ぶことが出来る良書です。
自分は専門家ではないので、LANやらルーターやらについて断片的にしか知っているのみで、Webサーバーへのリクエストがどのように処理しているか理解していませんでした。TCP/IPとUDPの違いやポートの必要性など、なんとなく分かった気になっていたけど理解出来てなかったことについて、スッと腹落ちしました。頻発してる会社のネットワークエラーに対して、役に立つ日が来るかもしれません。
光ファイバーについても、「ADSLより、ずっと早い」程度の認識で、光ファイバーでどのように情報伝えているかよく分かってなかったんですよね。ここをきちんとしれたのが、雑学的に一番実り深かったです。
アンテナがわかる本
- 作者:後藤 尚久
- 発売日: 2005/07/01
- メディア: 単行本
アンテナの基礎知識と、各種アンテナの紹介をしている本です。僕は仕事柄、アンテナを扱うこともあるのですが、いわゆるアンテナ屋さんの言うとおりにCAD絵をイジイジしてるだけで、自分の書いている・作っているアンテナがどういう理屈で設計されているか理解してなかったんですよね。そんなわけで少しでもアンテナに関する知識をつけるべく、この本を手に取りました。
本書は、見開き2ページで1話完結、の形になっていて、読みやすかったです。それぞれのアンテナ長がなぜ波長の半分や4分の1になっているか、指向性がその様になるのは何故か?(どうすれば指向性が変わるか)
いままで気にかけてこなかったアンテナの種類や形について、それぞれの意義を考えるキッカケを与えてくれる本と言えます。
本書を読んだ知識で自分のアンテナを見直した結果は…やっぱりよくわからない...
実機のアンテナは実機検証を通して形状が決まったり、複数のアンテナを組み合わせたりなど、実戦ならではのノウハウが詰まっているらしいです。アンテナ、奥深い。
THE ALGEBRA OF HAPPINESS
The Algebra of Happiness: Notes on the Pursuit of Success, Love, and Meaning (English Edition)
- 作者:Galloway, Scott
- 発売日: 2019/05/14
- メディア: Kindle版
スコット・ギャロウェイ氏が人生について語ったのが本書です。
氏は、「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」を通してGAFAが今の地位をどう築き上げてきたかを解析した人ですね。
和訳された書籍もあるのですが、GAFA関係ない内容なのにサブタイトルにGAFAというフレーズを無理やり詰め込んでいて、僕がそういうの嫌いなので原本の方を買いました。
起業したり有名コンサルで働いてみたり、教授となり教鞭を執ってみたり。波乱万丈な人生を生きた経験をもとに、フランクな口調で人生を語られていて、楽しく読めます。(英語のフランク表現が読みにくかったりしますが)
本書から強烈に伝わってくるメッセージが、家族や友人を大事にしろ、ということ。普段一番近いゆえに疎かになりがちな(特に"成功"に向かい盲目になっていると)存在こそ、幸せの方程式に必要なもの、ってことですね。
僕は子育て世代で、まぁ子供を育てていると仕事でもプライベートでも、融通が利かない場面が多々あります。そういう時はネガティブに振れそうになるわけですが、その都度、本書のことを思い出し、家庭を大切にしていきたいものです。
シン・ニホン
シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング)
- 作者:安宅和人
- 発売日: 2020/02/20
- メディア: 単行本
「データxAI」時代を迎えるにあたり、今の日本の問題点をデータを元に紹介し、再生への提言を行う。そんな書籍です。
全体的に、今の日本について悲観的な向きであり、広い分野についてゼロベースで抜本的な改革が提案されています。人材育成、特に博士レベルの人材の扱いについては、海外に負けないよう待遇を改善するよう強い思いが紙面から伝わってくるようでした。
確かに日本の博士、ポスドクの扱いの悪さは、方々で耳にします。自分が知る範囲でも、一部の怪物レベルの人を除き、博士に進んだ人は結局普通に企業勤めになり、研究から離れていくパターンが多く、研究一本でやっていくには辛い待遇なのかなと感じさせられます。(それでも普通に勤め先が見つかる分、機械分野はまだ恵まれている方だとも)
科学こそが国力のもとと言うのは、僕もそのとおりだと思います。その先端を切り開いていく人材には、相応の待遇が用意される世になればいいなと。
ちょっとデータxAIから話がそれますが…
著名投資家のバフェット氏が航空株を全て売却したニュースが、先日話題になりました。曰く、「将来が見えにくくなった。ロックダウン(封鎖措置)が長期間続くことでアメリカ人の習慣がどう変わったのか、今後どう変わるのか、私には分からない」
人やモノが多く行き来し、グローバリゼーションのもと多様化を進めて行くことを是とするのが、これまでの世界でした。しかしバフェット氏ほどの人でも、コロナ後の世界が、かつての世界に戻るかが分からない。
時代の節目になるかもしれない今、世界でどんな価値観が壊れ、あるいは育み、その中で日本は何を伸ばしていくべきか。想像してみるのも、面白いかもしれませんね。
まとめ
プライベートも落ち着き、外出も規制されてるこんな世の中じゃ、読書して過ごすしかないGWでした。
そろそろGWも終わり、日常入りとなります。コロナの影響でおうち時間が続く人もいるかと思います。日々流れてくる、不確定な情報や、ピリピリした雰囲気に疲れたなら、本の世界に耽るのも1つ、有意義な使い方ではないでしょうか。
ちょうどGW期間はKindleの書籍がキャンペーンやってました。 このキャンペーンのおかげで、消化した以上の積み本が生まれたのは、また別の記事で。。
お題「#おうち時間」