製品設計としてモデリングをする時、元のデザインデータの外形をコピーし、部品ごとの塊に切り分けるところから、データ作成が始まります。
単純な形状なら押し出しでもできるのですが、デザイナーの手を経て出てきたデータは往々にして複雑で、自分で切り分けようのサーフェスを作ってカットする必要があります。
この前つくったα7IIIライクカメラで切り分けを試したので、その方法をシェアしておきます。
手順
- カット面に沿ったサーフェスを複数つくる
- 作ったサーフェスをトリム or 延長して1つの面になるようにする
- サーフェスを縫い合わせる
- 作ったサーフェスでボディを分割
カット面に沿ったサーフェスを複数つくる
「スケッチ→押し出し」でサーフェスを作っていきます。
それぞれのサーフェスが交わるように作ること。
そうすると後々が楽です。
押し出しで作れない面は、パッチで面を張ってみてください。
作ったサーフェスをトリム or 延長して1つの面になるようにする
サーフェスのいらないところをトリムします。逆に、長さが足りてないようなところは「延長」で伸ばしてください。
- モード「パッチ」を選択
- 「ステッチ」を修正プルダウンから選択
- 縫い合わせる2つのサーフェスを選択
繰り返してひと繋ぎのサーフェスになるようにします。
Fusion360は予めトリムされて1つの面になる状態じゃないと、サーフェスの縫い合わせが出来ないようです。CreoやNXなど、ハイエンドCADだとトリムと同時にサーフェスの結合もできるんですが…。不便なのでアップデートで改善してほしいところです。
サーフェスを縫い合わせる
トリムだけでは面が1つになっていないので、縫い合わせます。
- モード「パッチ」を選択
- 「ステッチ」を修正プルダウンから選択
- 縫い合わせる2つのサーフェスを選択
作ったサーフェスでボディを分割
作ったサーフェスで、1つのボディを分割していきます。
- モード「モデル」を選択
- 「ボディを分割」を修正プルダウンから選択
- 分割するボディと、分割ツールとして作成したサーフェスを選択
完成
完成です。この切り分けたボディをシェルで抜いたり、オフセットサーフェスでくりぬいたりして、デザインのガワを作ってから内部の設計が始まります。(設計の現場では大抵、途中でデザインが変わり、阿鼻叫喚ですが)