WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

サービスや製品を作ってる人は、自分たちの開発物をプライベートでも使った方がいい

このブログは開発ネタの話が多いので、読者の人も開発職の人が多いのかな?と思います。

開発職に身を置いている皆さん、自分の製品使ってますか?

思い入れから買う人もいれば、他社のものを使っている人、実は興味が無くて持ってない人。自分が見てきた限りでも、いろんな人がいました。中には弱点を知ってるから怖くて買えない、なんて人もいましたね。。。(笑えない)

で、最近よくよく思うのが、自分で作った製品って積極的に使っていくべきだなーってことです。

前職の先輩の先輩のお話

自分たちの製品を使うべし、と強烈に思ったきっかけは、前職の先輩と飲んでいた時のことです。

先輩も僕と同じメカ設計屋です。前職で扱ってたものはソフトとか電気の方が重要性が高く、メカ屋が製品に貢献できることが限られてて、小型軽量化とか放熱改善くらいだったんですよね。

で、先輩は言うんですよね。「最近、仕事が面白い」って。

何事かと思って深く聞いてみたら、自分の設計した製品をヘビーユーズするようになった、っていうんですよ。

「俺が設計しただけあっていい製品だ、だが完璧じゃない」って感じで。もっと小さく軽くできるし、使い倒しても熱で止まらない・持ってて熱くないようにするぞーって、設計のモチベーションにしてるんですよね。それで、うまくいった製品をまた使って、次へのモチベーションにつなげる。

良いスパイラルに入ってますよね。

昔の部署のお話

もう一つ昔話、こちらは伝聞です。

僕が昔働いてた部署のお話です。趣味の物を作ってた部署なんですが業界では新参の方で、最初期のころは製品出すたびに熟練ユーザーや競合からネガティブな意見が多かったらしいんですよね。曰く、「何たるかを分かってない」と。

そういわれてどうしたか。「何たるかを理解する」ためにプライベートで自他社のものを、とにかく使い倒すようにしたんです。同時に、市場からのキツいフィードバックも受け止めました。

自分たちで製品を使い込んでいくうちに、外で叩かれている内容が理解できるようになってきたんですよね。そして、地道に直していきました。

破壊的イノベーションとは程遠い地道な業務です。でも、こうした地道な改善が実を結び、市場に受け入れられていき、業界でそれなりの地位に至りました。

そんな歴史があった部署なので、開発者に自社製品を使わせることに積極的でした。ユーザーとしてステップアップするための研修、なんてのもありましたね。そういう部署だったので、設計者は誰もが自分なりのこだわりを持って開発にあたっていたように思います。良いことですよね。

まとめ

自分たちが作ったものを使うことの、メリットについて話しました。

  • 次への改善のモチベーションになる
  • ユーザーの視点を持つことで改善点が分かる

この2点が、商品性の底上げに大きく効いてきます。自分たちが作ったもの、それとできれば、競合の製品も、プライベートで使っていくことは大切じゃないかと思うんですよ。

そんな活動のために必要なものは「時間」です。
開発職はかじ取りを間違えると激務デスマの沼に突っ走ってしまうんですよね。そういう部署ではプライベートで趣味や自分の時間を楽しむ余裕を持てません。

そういうところが打ち出す企画って、カタログスペックに傾倒してるきらいがあるのでは?と思うことがあります。真にユーザーのことを考えた時に、必要な機能・性能を考え抜いているのかな、と。

みなさんはどうでしょう、自分の製品使ってますか?僕は…。