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無認可(認定)保育園でもいいのでは?認可園と無認可園の違いを振り返った in 川崎

保育園落ちました。下記の件もあり事前に落ちる前提で考えていたので、特に落ち込みとかは無いです。

temcee.hatenablog.com

保育園を申請するほとんどの世帯が「フルタイム勤務で両親同居なし」かと思います。その中で他の世帯と保活で差別化される点としては下記のようなものがあるみたいです。

  • 兄弟姉妹が入園している
  • シングル家庭
  • 事前に無認可園を利用している

最後の1項目は認可に漏れた人を優先するためにあるものだと思いますが、今ではお金に余裕がある世帯が認可保育への入園に向けたポイント稼ぎに利用されているという話をよく耳にします。もともと保育園は福祉の色が濃いもののはずですが、歪みを感じますね。

それはそうとして。

保育園には認可外のものもあるわけですが、今ひとつ人気がありません。世間的には認可を落ちた世帯がしょうがなく預けるところ、という見方もあるわけですが、認可保育園ってそこまで大きいアドバンテージがあるものなんでしょうか?僕は無認可の保育園に見学行ったことありますが、そんなに悪いところだとは思いませんでした。

そんな訳で認可ナンバーワンという考えにモヤモヤする所がありますので、自分なりにそれぞれの違いを羅列してみます。

※以下の内容は僕が住まう川崎市を前提に考えたものです。地域によって状況はマチマチだと思いますので、参考までに。

土地の広さと庭の有無

認可と無認可の保育園で圧倒的に違うのが土地の大きさ、特に庭の有無かなと思います。

遊びたい盛りの子供にとっては気兼ねなくはしゃげるスペースは嬉しいでしょう、運動することで体も強くなりそうです。親や保育士さんなど大人からしても、周囲をしっかり囲われている方が安全面でも周囲への配慮にしても優れています。

一方で無認可の場合は庭が無く近くの公園に遊びに行ったり、部屋もマンションの一角で大したスペースがないところが多いです。この点は、僕も見学して気になったところではあります。ただ考えようによっては部屋が狭い分、子供に対して目が届きやすいという利点もあるかなと思います。

保育料

認可保育園の方が一般的に安いと言われています。これについて感じる事は二つです。「本当に認可保育園の方が安いのか」と「安いから良いのか」。

認可保育園は安いのか

以下は川崎市の階層別保育料の保育料です。

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(引用元:川崎市:認可保育所等の利用者負担額(保育料))

階層分けには世帯の市民税納付分が使われます。ざっくりですが、月々源泉徴収されている住民税のうち6割が市民税にあたります。世帯なので共働きの場合は夫婦の合算で計算されます。計算してみるとどうでしょうか。下の方の階層になると、7〜8万程度はかかってきます。

また、川崎市は認可外保育園である認定保育園(名称がややこしい)を利用する世帯に補助金を支給してくれます。年収次第ですが、1〜2万と意外に太っ腹です。

www.city.kawasaki.jp

無認可園の保育料はマチマチですが、上記の事を考えてみると、圧倒的に認可保育園が安いとは言えないのではと思います。

安いから良いのか

センシティブなお話です。

値段が安い方が必ずしも優れているかというと、そうではないと僕は考えています。保育園にお金をかけられるということは、子供に対してお金を使っていいと考える家庭であり、その余裕がある家庭でもあります。必然的に、子供はある程度の躾や教育がなされていることが期待できます。

以前、汚い言葉遣いをする子供と、それを全く注意しない親子を見かけました。子供が可哀想でした、礼儀や常識を知らずに成長することで信頼や環境などの無形の資産をどれだけ失うことか、その重要性も教えてもらっていないのでしょう。

きちんと教育を受け、それなりの収入を得ている家庭はこの躾の部分がしっかりと行き届いています。人は環境に染まるものです。自分の子供には常識が常識として機能する躾の行き届いた環境で育って欲しいと願うのは悪い事でしょうか?たとえそれがマクロ的に格差を助長する行為だとしても、です。

保育料は、その環境に対するフィルターとして機能します。そういう意味で、高い保育料もプラスに成りうるのです。

児童の多さ

認可保育園は土地の多さから受け入れる児童の数も多いです。無認可保育園は規模にもよりますが、あまり大掛かりな所は見かけないですね。

児童が多ければ色々なお友達と遊べます。沢山の人と会う事は刺激であり、コミュニケーション能力を磨く礎となるかもしれません。多くのルール化可能な「合理的」な事柄はAI・コンピュータの類いに置き換わっていくかと思いますが、人によって千差万別の「感情的」な事柄である対人コミュニケーションは今後ますます重要性を増す事でしょう。その点、幼児期にその特訓が出来るというのはなかなか有用そうです。無認可保育園はその点、コミュニティが狭くなりがちです。全体の母数が知れているのでしょうがないことですが。

その代わりと言ってはですが、保育士さん1人が見る児童数は無認可保育園の方が少ないです。それにより、ある程度柔軟な対応が可能になることがあります。物言いが抽象的なので具体例を出しましょう。

ウチのムスコは肌が弱く、毎日保湿クリームを塗っています。保育園に入園した場合にも保湿はお願いしたい所ですが、認可保育園では児童が多過ぎて個別対応ができないと言われました。その点、無認可保育園では理解をしていただけるところもあります。小さい集団というのは小回りが利くものです。ついでですが、病気の流行についても人数が少ない方がリスクが低いです。

どこに優先度を割り振るか

いろいろと羅列してきましたが、それぞれの項目についてあえて認可・無認可で上下をつける事はしませんでした。違いはあくまで違いであり、それをメリットととるかデメリットと取るかは人によりけり、との思いからです。

結局の所、どこを重視するかなんですよね。

我が家の場合は、入園するとしたら無認可園を選んでいました。保湿クリームを塗ってもらえるという点が何よりも重要だからです。他の家庭でも、それぞれに優先すべきものがあるかと思います。

認可保育園の人気はお金と土地によるものだろうなー、というのが個人的な考えです。どちらとも目に見えて分かりやすい項目ですしね。それはそれで1つの考え方です。ただ分かりやすいからこそ競争率は高くなりがちです。予め対策していたとしても認可保育園へのいわゆる保活はハードなものに成るでしょうね。

もし仕事の、キャリアの継続を願うなら無認可保育園への入園は選択肢としては多いにアリだと思います。無認可保育園への入園は園長先生次第なので、その保育園に入りたい旨を早い段階からきちんと伝えていれば受け入れてくれる所は少なく無いでしょう。もしかしたらお金は一時期多めにかかるかもしれませんが、キャリアを継続する事で将来の収入が多くなる事が期待できます。意外とペイできるかもしれませんよ。

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