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ラムダッシュの刃が欠けたのでTG-3でマクロ撮影してみる

ラムダッシュの刃

ラムダッシュの刃が欠けました。

外刃1年、内刃2年の推奨期間を無視して3年以上使い続けた末の疲労破壊です。何も不満はありません。推奨期間の倍を超えて使い倒すことができる、パナソニックのモノづくりに感謝です。

それはそれとして、この小さな開口形状がマクロで見るとどうなってるのか?使い倒したあとの刃の状態は?気になったので、捨てる前にTG-3でマクロ撮影してみました。

外刃の観察と製法

欠けてしまった箇所周辺をMAX拡大してみます。

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流石にTG-3でも破断面を観察できる程には拡大できませんね。それでも十分にすごいマクロ機能です。

拡大した画像を見てみると、外刃の人肌が触れる方はC面が取られていて、お肌に優しい開口になっています。反対に、内側の部分は極めてシャープなエッジになっています。これは、シェーバーのひげを剃る理屈を考えれば当たり前の構造ですね。

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しかし問題は、どうやってこの開口を作っているか、です。

穴のサイズからして、プレスで打ち抜けるものではないですよね?

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同じような開口が無数にある、という形はエキスパンドメタルによる製品に似ていますが、メッシュの4方には開口がない領域も存在するので、その線もなさそうです。

うーん、どうやって作っているんだろう…と悩み、悔しいながらも検索してみると簡単に回答が見つかりました。
なるほど、電鋳。ミスミの技術情報はカバー範囲が広いですね。

jp.misumi-ec.com

そもそも刃ってニッケルだったんですね。金属アレルギー大丈夫なんでしょうか。上からさらに、メッキしているのかな?なんて思っていると、「ラムダッシュはこだわりのステンレス刃だ」なんて記事も見つかりました。

kaden.watch.impress.co.jp

鍛造で作れるものなのか…。古い記事ですが、いまでも同じ工法を発展させているのでしょうか?結局の所はよく分からんですね。

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観察する限り内刃と接するエッジ部は刃こぼれ無く、シャープさを維持しています。何れにせよ、素晴らしい耐久性です。

せっかくだから内刃も撮る

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内刃はまだ使えそうですが、せっかくの機会なので一緒に交換しちゃいます。というわけで、こちらも記念撮影。

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曲げコブらしき、ぴょこっとしたっ飛び出しが見えますね。こちらは外刃よりもメカメカしさを感じます。

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内側を覗いてみると、外刃と接する箇所は叩いて叩いてシャープさを追求したような形状。これを見ると、鍛造っぽいなーって気がしますね。この、刃の部分を叩いたお肉のあまりが寄って、先程の曲げコブっぽい形状になってるんですかね。

まとめ

ラムダッシュの刃をマクロで撮ってみました。

普段何気なく使っているものでも、よく見て考えてみると知らない事だらけだって気が付かされます。メカ系・金属加工と言えば僕も触る分野ですが、製品カテゴリ違えば全く違う技術、応用が見つかるものです。

マクロはやはり、面白いですね。今後も気になるものがあれば、TG-3で撮っていきたいものです。

TGシリーズも新作が発売されましたね。マクロ観察だけじゃなくて、アウトドア全般を任せられるオンリーワンな製品だと思うので、今後も細々と続けてほしいものです。

パナソニック ラムダッシュ メンズシェーバー 5枚刃 青 ES-LV7D-A

パナソニック ラムダッシュ メンズシェーバー 5枚刃 青 ES-LV7D-A

ラムダッシュはいいぞ。刃の耐久性と深剃り能力は、以前使っていたフィリップスと比べてピカイチです。

こんな記事も書いています。

temcee.hatenablog.com