5月は酷い相場でしたね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今年は色々銘柄を調べているので、頭の整理を兼ねて調べたことをブログに残します。
今回は【4125】三和油化工業を調べてみました。
何故この銘柄に注目したのか
- 環境関連(産業廃棄物の再資源化)
- 比較的低めのPBR(0.84)
- ぼちぼち半導体向け化学品が上向いてくるのでは思惑
事業内容
廃材から溶剤、金属、セメントなどをリサイクルしたり、化学品精製したり油剤を販売したりですね。
最近、特定建設業ライセンスを取得しており工場や設備の清掃、解体を行えるようになりました。そこで出た産業廃棄物を自分のところで処理して再資源化まで一気通貫できるようになったのも、面白い所かなと思っています。
業績・財務
2021年12月上場なのでデータはあまりありません。
順調に伸びていたところが24年に売り上げ、営業利益とも折れてしまっています。柱である化学品が半導体産業、電子部品産業の不振で大きく悪化したのが要因です。電池関連のラインを増設するために一時ストップさせていたのも3億円弱影響あり大きい。リサイクル事業は能登半島地震で顧客被災によりネガティブ影響あり。他のセグメントはそれなりに伸びています。
減収減益を24年で止めて、再び上向かせられるか。今年は勝負の一年って感じになりそうです。
財務。元々有利子負債が結構ありましたが上場とともに株主資本が増えて健全化。
資産の内容は有形固定資産が過半で、まぁ製造業なので工場やその土地、設備が主になりますよね。
CF。設備投資は意欲的にやる感じ。
九州にエア・ウォーターと合弁会社を作って新工場も建てるので(45億出資予定)、また財務は悪化しそうです。
なんだかんだでTSMC来てから九州は盛り上がっていますね。日本で一番活気がある印象。
配当は渋い。投資に力入れているので、成長期待ですかね。
環境対応
ESG投資はナンセンスとの向きがある一方で、実業として製造業にいると環境関連の要求が年々強くなっているのを実感してます。
色々な思惑があると思いますが修理する権利とかも名目は環境関連ですし、自主規制的な感もありますが製品設計の現場にはバージン材の使用も減らすよう圧がかかっています。
Appleは結構な費用をかけて再生アルミを使用していますし、SONYも自社で再生プラ開発して製品適用したりしてます。EV vs ガソリン車の話をするときはLCA(ライフサイクルアセスメン)の話題が出ることも多いですよね。
今は直接製品となる材料に着目されてますが、LCA突き詰めていくと製造に関連する副資材もやり玉に挙げられるのかなと。そんなわけで再資源材は今後も着実に注目されてくるのかなと思っています。
まとめ
三和油化工業について調べてみました。
投資に前向きなリサイクルメーカーといった感じ。社長は創業二代目でまだ40代ということもあり事業拡大に向けて元気に推進している感じがありますね。
一方で足元の業績は踊り場で、投資してもうまく稼働出来ていないと急速に状況が悪くなるのが製造業。投資が実を結ぶかどうか、今後の行方を見守っていきますかね。