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機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

【6125】岡本工作機械製作所を調べてみた

今年は色々銘柄を調べているので、頭の整理を兼ねて調べたことをブログに残します。今回からIR BANKさんからの引用多めです。

今回は【6125】岡本工作機械製作所を調べてみました。

何故この銘柄に注目したのか

  • 直近の高い成長率(売上で10~20%成長)
  • 低PER(7倍ほど)
  • M&Aや提携など意欲的な話が多い

事業内容

平面研削盤を中心に、フラットネスや表面粗度を高精度に仕上げる工作機器を作っています。

精度としてはモノによりますが、ミクロンやサブミクロンオーダーレベル(1μm以下)で仕上げられるようです。僕が普段行っている筐体設計だとフラットネスの要求は精々数十μmオーダーなので、普通の部品に求められる精度を作る装置ではないですね。流体や光学が絡む場所や動きもの、製造・測定の治具などに用いられているような気がします。

半導体製造装置も手掛けているのが注目ポイントですね。スライサーとかポリッシャーとかディスコしかイメージなかったです。

業績・財務

売上は基本右肩上がり。ただし工作機械は景気の影響を受けやすく、大きなショックがあった年はガッツリ下げてます。あとは半導体業界自体もシクリカルなので、凹凸を繰り返しながら上がってきているといったところ。 売り上げ規模が大きくなるにつれて利益率も向上している模様。直近だと10%近くあるので製造業としては良い方ですね。

売上比率で半導体関連が徐々に大きくなっています。会社的にも半導体は成長分野として見込んでいる模様。主にはパワー半導体で採用されているようです。

パワー半導体の市場規模感ってどうなんだろう。

財務、IR BANKさんより。リーマンのころは自己資本比率も20台に突入して厳しかった感。そこからしばらく耐えつつ、直近の利益が伸びてきたところで負債の返済進んだなと。今は現金が負債より多いので安心感。

CF、IR BANKさんより。利益の規模を考えると投資には力を入れている感じがします。直近はM&Aや出資などで九州に半導体関連拠点を整備しており、TSMCが来たのを好機にグイグイ行こうとしている様子が伺えます。

競合

ディスコの方の売上内訳を見てみるとIC、光ときてパワー半導体はその他扱い。ただパワー半導体の売上への言及はあるのでその他の中ではそれなりの比率はあるのでしょう。まぁディスコはIC関連握っているのが強いのでしょうね、営業利益率が4割くらいあるので全然別世界観。6兆円企業ですし(24/4現在)。PERも80倍あるし。

このレベルまでやろうとすると納品先の顧客に装置開発から食い込んでカスタム品作る感じでやっていかないと厳しいと思うので、同じような商品扱っているからとディスコレベルの発展を期待するのは現時点では無理筋な感じしますね。

まとめ

【6125】岡本工作機械製作所を調べてみました。

スタンダード銘柄は守りに入って財を積んでいる銘柄が少なくないのですが、岡本工作機械製作所は勝負するために投資をしっかりしてる印象です。そのため配当性向は20%でそこまで高くはないですが、キャピタルゲインを狙っていくところという事で。

直近は業績が落ちることはあっても赤字まで行かなくなってるので、会社として昔よりも筋肉質になっているのかもですね。工作機械も半導体もシクリカルなので今後も凹凸あると思うと、直近EVが足踏みする雰囲気の今はちょっと手を出しにくい感じ。PERは7倍なのでそんなに高くないというか安い方だと思うんですけど、ちょっと調子悪くなると一気に数値が悪くなりそうでもありますし、急に調子悪くなったりも普通にありそうだなと。

ここまで述べてきたことはあくまで僕の見解なので、実際に投資を考えている方はご自分で調査・解析を行い自身の判断の元で行ってくださいね。