WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

ハードウェアエンジニア、その後

エクセルやパワポと格闘しつつスクショ用途でCADを開くことが増えた今日この頃。

まだまだ現場最前線に籍を置きつつも今後はどんどん僕が持っている部品は人に渡ってゆく。その内に担当部品というものが無くなる運びとなっている。設計をする方から見る方へ、守られる立場から守る立場へ、好むと好まざるとにかかわらず時と共に立場は変わっていくものだ。

ハードウェアエンジニアが成熟した時どういう立場に収まるのだろうというのは、キャリアを意識したころからよく頭を掠めてきた考えだ。

周りを眺めるとマネジメントになったり、品質保証などの別分野に行ったり、転職したり、そして全体的に設計を見る人になったりする。現場に残って最前線で設計をし続ける人はいない。

いったん現場を離れると現場の空気感が徐々に風化していくんだろう。もしくは新しい居場所にもそれなりなミッションが与えられ、成果を出すのに必死なのかもしれない。視点の違いから見えるものも違ってくるのだろう。何れにせよ「その後」に突入した元ハードウェアエンジニアは現場と衝突するケースが少なくないように思う。

衝突の原因としては現場との時間間隔の違いが大きい。現場は常に時間が無く、常に課題があり、常に問われる立場にある。そんな中で立場も弱いので、処遇もおろそかになりがちな気がする。

自分も「その後」は考えていて、今はその道の半ばだ。この道の先で、会社のためになることを成したいし、現場の負担感も改善したいとも思う。現場の仕事を減らしつつ成果物の質を上げるような仕事が出来ればなと。

しかしそんな思いも、エクセルやパワポの陰に隠れて何れ見えなくなってしまうのかもしれない。それがただただ怖い。だから今日もCADに逃避して押し出すのだ。