WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

日本メーカーの品質は既に中韓メーカーに負けている

下記の記事を読んで、「スマホなら品質も日本製のが落ちるだろうな」なんてことを思いました。

news.livedoor.com

いやいや日本は品質だけは高いでしょ?変に多機能だったり値付けが高すぎたりするだけだよ!って意見もあるかと思います。僕もそう思いたいですが、日本メーカーがHUAWEI(ファーウェイ)とかSamsung(サムスン)とかに品質で勝てる理由が見当たらないというのが、日本で設計やってる僕の意見です。

製品品質は大きく分けて「製造品質」と「設計品質」で決まります。今回は前者について思うところを綴っていきます。

製造品質はさらに部品品質と組立品質に分けられます。このうち、中韓の巨人たちと圧倒的に差を付けられているのは部品品質です。同じ下請け部品メーカーで部品を作らせても、品質に差ができるんです。なぜ差がつくんでしょうか?

これは、中韓メーカー相手の方が物量が出るからです。金になるからです。全数検査に選別対応…厳しい要求を受けても、大きな利益に結びつくなら多少の無理は聞いてもらえます。

実際に部品メーカーさんと話しているときに、海外メーカーの方がよほど厳しい追い込み方をすると言っていました。じゃあ僕ら日本メーカーも無理いっていいんですか?と言うと、それじゃ仕事はお断りですね…となるわけです。そう、物量少ない日本メーカーが無理を言うと、部品を作ってくれるところがなくなるんですね。

中韓メーカーと同じ下請けで作れるなら、まだいい方です。

僕が働いている業界も台数ベースではずいぶん規模が小さくなっており、大手の優良な部品メーカーからは相手してもらえないレベルになってきました。人も設備も儲かる方に集中したいということで、要求だけうるさく利益にならない日本メーカーの仕事は受けてもらえません。優良メーカーが頃割るような仕事を受けてくれるところとなると、規模は落ちますし経験値が低い部品メーカーになります。自然、部品の品質も低いですし、管理がなってないので不良品の混在が生じたりもします。このあたりの物量が少ないゆえの辛さは、日本だと車以外の全てのモノづくり業界が体感してるんじゃないかと思います

どんなに優れた設計をしても、作れなければ絵にかいた餅です。そんなわけで僕は思うのです。「日本メーカーの品質は既に中韓メーカーに負けている」と。

で、どうすればいいんでしょうね。この状況。
部品単価を上げて部品メーカーの利益になるようにすると、部品単価を吸収して製品価格も膨れ上がる。
製造量を増やして品質を上げたところで、その製造量をさばききる製品力、営業力がない。
悩ましいところです。

プラットフォームを米国勢に握られ、ハードウェアでは中韓に追いやられ…この先どのような選択肢があるんでしょうか。日本メーカーの各社、中の人たちは暗中模索している最中です。

こんな記事も書いています。

temcee.hatenablog.com

組立品質も設備投資で負けてると思います。