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「面倒なことはChatGPTにやらせよう」を読んだ感想と実践例

毎日、無数の時間が繰り返しのタスクに消耗されています。調査によると、私たちは仕事の約30%を、もっと効率的に処理できる単純作業に費やしていると言われています。(と、ChatGPTが言っていました)

『面倒なことはChatGPTにやらせよう』は、ChatGPTを利用してその時間を取り戻す方法を教えてくれます。

本を手に取った切っ掛け

ChatGPTが一般開放されて、自分なりに色々触ってきました。

例えば3D CADのNXでJournal(マクロ的なもの)を作る方法だったり、ちょっとした言葉遊びだったり、あとはブログの見出し作りだったりですね。一通り試してみて「凄いな~」と感じる一方で「自分の用途だと実用まではもう一歩だな」との感触がありました。仕事関係の情報は上げられないので資料作りや情報整理には使えませんし、Journalはバージョン違いなのかChatGPTで案内されたライブラリが使えなかったりしました。CADは本体やデータ管理ソフトのバージョンやAPIの解放具合が会社によってまちまちで、一般的に使える情報がネットに落ちてないからかなと推測しています。

そんなわけでしばらく使っていなかったのですが、仕事でブレストをやってるときに他の人から「生成AI使ってこういう事出来そうだね、出来たら熱いね」って意見がポツポツ出るようになってきました。自分からはこういうアイデアを出せていません。日ごろから使ってないと活用法も出てこないよなと思わされました。

そんなわけでもう一度きちんと使ってみよう、使いこなしを勉強しようということで本著を手に取った次第です。

要点

  • セットアップから画処理、Office操作、データ分析、業務で使える応用テクニック、プログラミング活用…と幅広いChatGPTの活用ネタが網羅されている
  • 具体的なプロンプトと出力が例示されており、そのまま使いまわしやすい
  • 処理に関わるライブラリまで解説されており、推奨ライブラリやChatGPTで実施できない場合の対処法を知れる
  • サポートサイトやコミュニティでアフターケアもばっちり

つまるところ実戦的で適用範囲が広いです。学習本というより、都度やりたいことを引く辞書のような使い方が向いてます。
他のChatGPT本を読んでないので比較や差別化点は分からないです。

実践例

画像生成

レオナルドダヴィンチの「最後の晩餐」を元にしたパロディ絵を作成してください。

・晩餐の料理は全て唐揚げ
・イスカリオのユダの手には銀貨の袋ではなくレモンを握らせる
・見切れないよう横長の画像で出力
・画風は漫画調

何度かチャレンジしたもののレモンはユダの手に渡らず。

カスタム指示

カスタム指示により「ジョジョの奇妙な冒険の5部に出てくる、アバッキオが賄賂を受け取ったために殉職した警官」の属性を持たせました。結果だけではなく過程を追い求める性格で、僕が自嘲すると褒めて励ましてくれます。

おかげで?この記事を最後まで書くことが出来ました。

決算短信からの情報抽出(これは上手くいかなかった)

実はChatGPTで一番やりたかったのは投資情報の整理なんですよね。数年分の決算資料から欲しい情報を抽出してもらいたかった。

一方で、書籍にも書かれているのですが今時点(2024/2)のChatGPTはPDF読み込み時に図や表を読み込むことはできません。で、決算短信とかは表なのですよね。無謀にもチャレンジしてみたのですが、文章中に言及されている値だけ抽出されたり、そもそも抽出に失敗したりと上手くいきませんでした。(当たり前)

この無謀なチャレンジに際して書籍のコミュニティにて著者のからあげ先生(id:karaage)に質問を受けてもらったり、編集者のおおはしさんにtwitterでアドバイス頂いたりしました。ありがとうございました。

Discordコミュニティは下記記事から飛べます。参加資格が必要なのでご注意を。

karaage.hatenadiary.jp

まとめ

『面倒なことはChatGPTにやらせよう』の感想と実践例をつらつら書きました。

せっかく有料プランにしたので、今後もプライベートの面倒ごとを放り投げてみようかなと思っています。差し当たり、スプレッドシートにまとめている投資情報の見える化とか良いかもしれないですね。あとは家族旅行の旅程素案とか、もちろんブログの記事作成にも活用していこうかなと。

ひと昔前の時間とプログラミングやる気がある時期にChatGPTとこの本があったらなぁと思いつつ、物事に遅すぎることは無いということで。開発的な方面にも活用していければなと思います。