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出世競争から降りられない

宮田レイシープ (id:goodbyebluemonday23)さんの、下記記事を読みました。

www.goodbyebluethursday.com

「上からの抑圧、下からの突き上げ」に代表される中間管理職ならではの苦難と、それに対する報酬、そこまでに必要な努力を考慮すると、出世は良い事なのか?という内容の記事です。

宮田レイシープさんの考えは理解できます。管理職の労働内容に対する感想は一致していると言っても良いです。

ただ、それでも僕は出世競争から降りきる事が出来ていません。これには2つの理由があります。

同期の台頭

高校・大学の同期まで含めると、係長・課長クラスになっている人を見かけます。僕はまだ平です。悔しいです。

「仕事だけが全てじゃない。人生の充実度こそ重要な要素だ。」

そう言い張って自分のペースを保つことができれば、どんなに楽になるでしょうか。けど僕にはそれができません。やっぱり、周りが偉くなっている中で自分が取り残されているのはいい気分がしません。

これは自己顕示欲というよりも単なる負けず嫌いです。年齢を積み重ね、家族が出来ることで、こうした対抗心は小さくなってはいますが、未だ消える事はありません。

競争を意識することは、モチベーションの維持に貢献してくれます。何事もやるからには力を入れなければ面白くありません。スプラトゥーンはS+を目指していたから面白かったし、Civも世界制覇を目指すから徹夜出来ます。仕事も一緒で、働いている間は本気にならないとつまらないです。念のため、本気で働く事は長時間労働とイコールではないですよ?

出世を降りた先にいる3人のおじさん

出世から降りた先にはどんな人生が待っているのか。周囲の諸先輩方を見ると、その答えが透けて見えます。僕の周りを見る限り同じ仕事を延々と続けられた人は皆無です。新しい人がドンドン入って企業内で新陳代謝が進んでいくにつれ、おじさん達は3つの進路を迫られます。

伝承者おじさん

職場に残り、古くから受け継がれるノウハウを次世代に伝える未来です。ハードウェア設計はソフトと比べて進歩の速度が遅い上に、知識の蓄積が強い分野です。これから新材料や新製法が生まれたとしても、数十年の現場経験は役に立ちます。

あくまで現場には立たず、助言をする立場です。含蓄は有り難がられますし、前線で戦うわけではないのでストレスも多くは無いでしょう。技術にずっと携わりたい人にとって一番理想的な働き方だと言えます。

しかしこのルートは競争率が高いです。現場仕事ではない伝承者は、1人いれば十分です。ある意味、課長より貴重な存在です。一子相伝の伝承者になるには、出世競争から降りた他の人と、再び激しい伝承者争いをする事になります。

日陰者おじさん

伝承者にならなかった人がどこに行くのか。会社を見回すと高齢な方が集まっている部署がある事に気がつきます。僕も仕事で関連することがある彼らは、基本的に周りから言われた事だけをこなす存在になります。与えられる仕事は重要性が低く、悪く言えば誰でも出来るようなものばかりです。

年齢がいってるのでそれなりに貰えるものは貰えるでしょうし、仕事の負担も大きくはありません。定時でささっと上がって趣味の時間に突入している人もいるでしょう。そうした生き方も良いのかもしれません。ただし、陰口は叩かれます。

また、今後このようなポジションは無くなっていく可能性が高いです。日本も欧米に遅れながらも働きの改革が始まりました。無駄を内包しつつ、仕事量を増やす事で広い雇用を生んでいるのが日本の会社の特徴ではありましたが、それも無くなっていくものだと思います。

退職者おじさん

早期退職というやつです。次のキャリアがある人がいれば、アーリーリタイアする人もいます。

次のキャリアがある人は、在職中に人に誇れる実績を積んでおく必要があるでしょう。年齢だけで見れば若ければ若い方が有利なのは間違いありません。年齢の差を覆すには能力が必要ですし、それを周知させるには実績が必要です。実績を作る、これは出世を目指す事と違いがあるのでしょうか?このルートはある程度出世を目指し、しかし成らなかった人のルートかと思います。

アーリーリタイアについては、理想的ですね。早期に仕事から開放されて好きに過ごす。かくありたいものです。

ただし、こと日本においてこのルートの難易度は上がりつつあります。僕たちの世代が年金を支払われるのはいつからでしょうか。子供の教育費が上がり行く中で、どの程度の貯蓄が可能でしょうか。

アーリーリタイアに備える事は出来ます。日頃から節制に励み、投資などで収入の柱を増やす事は、手段の1つでしょう。つまるところ、アーリーリタイアするにしても、目標を定め長いスパンで行動する事が必要です。

まとめ

出世から逃れても自分の意識だったり、将来の姿だったりを考えると、どのルートもそれなりの苦労が待っています。それならやっぱり、まだ僕は出世を諦めたくはないかなと思います。

あと一点。出世については回ってくる仕事のタイミングや運の要素が大きい、と感じています。自分からそれらを掴みにいければ最強です。それができるのが、優秀な人ということでしょう。

残念ながら僕はそこまでアグレッシブに行動できるタイプではありません。ですが、諦めずに主張できる所で主張していれば、それなりにチャンスは回ってくるものなのかなと思います。

ま、今後どうなるか分かりませんが。もうすぐ年度の〆です。ラストスパートを頑張るとしましょうか。

 

こんな記事も書いています。 

temcee.hatenablog.com

この時うけた刺激が胸にあるので、今の僕は意識高いです。 

temcee.hatenablog.com

これからの未来、学び続けなければいけません。