WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

磯丸水産の蟹味噌甲羅焼は甲羅まで食べられる

<結論>

・食べられなくはないけど無理して食べなくてもいいと思う。

<理由>

・甲羅の焼き加減に熟練の技が必要である

・失敗すると不味い

普通甲羅は食べないでしょ

ある日の磯丸水産にて、僕の隣に座る同期(@前の会社)が蟹味噌甲羅焼を目の前にして「甲羅まで食べれるんだぜ、これ」とのたまった。蟹の甲羅を食べる文化なんて聞いたことがない。僕は前の会社が現在赤字に苦しんでいることを思い出し、社員をまともに食わせられない会社になってしまったのかと悲しい感情を覚えたのだが、どうやらそういうことではないらしい。彼は裏グルメとして本気で蟹の甲羅を薦めているようだった。男は度胸という言葉もあるし試しもせずに否定するのも忍びない、テニスを終えた後の空腹も手伝い、僕たちは蟹味噌甲羅焼の甲羅を食べることにした。

おいしく食べるための2つのルール

「側面は甲羅が厚く固いので除外する」「絶妙な焼き加減に調整する」同期から課せられたのはこの2つのルールだ。よかった、虎のあぶらは必要ないみたいだ。*1

側面の除外はなんてことはない。ハサミをいれてバリバリと除外してやればいい。ただ問題は焼き加減の方だ。甲羅を食べるときは蟹味噌を食べ終えた後に更なる加熱をもって甲羅を煎餅のようにパリパリの状態にして、内に残った香ばしい蟹味噌の風味とともにスナック感覚でいただくものらしい。このとき焼きが足りなければ甲羅は固くなり、焼き過ぎれば焦げにより蟹味噌の風味がなくなってしまうとのことだ。僕たちは甲羅焼のスキルを唯一保持する同期の指導のもと、慎重に慎重を重ねて甲羅を焼いていった。「よし、そろそろいいだろう」熟練の目が光る。

不味かった

熟練の技をもって焼かれたはずの甲羅は口に含むと蟹味噌単品と比べて風味が薄く、甲羅はかみ砕けるもののエビの殻などと比べて厚みがあって「食べ物」という感覚があまりしなかった。僕以外の人にもあまり受けはよろしくなかった。エビのしっぽをバリバリ食べる人なら違和感なく受け入れられるかもしれないが、少なくとも僕はこれ他の人に本気で薦めることはないかな…。

 

「ん!?まちがったかな…」熟練の同期がいうには焼きが足りなかったらしい。もう一度挑戦してみないかという同期だが、蟹味噌はプリン体が多いと言い訳して丁重にお断りをした。甲羅の食感が多少改善したとしても無理して食べるほどのものではないだろうな、というのが僕の率直な感想である。

 

ただ人間は挑戦していく生き物だ。このエントリーを見た諸兄がチャレンジするのはいいことだと思う。蟹の甲羅は当たり前だがカルシウムが豊富で身体によい栄養素も豊富に含まれているようだ。僕の口には合わなかったが僕の同期のように、深淵に足を踏み入れられる人は他にも存在するかもしれないのだから。

*1:高知県の民話