WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

ボトムアップは上から正論を食らうと容易く潰れるのです

各自の実現したいという気持ちに時間とお金を与えてくれる素晴らしい活動があった。活動は希望とともに始まり、報告会で上の人に正論持ち出されて叩かれることで勢いを失い、リーダーと管理役の異動により混乱し、クローザーを僕がつとめる事になった。ダルマ落とし式に責任が落ちてきた事に加え、課員が疲れからか黒塗りの高級車に追突するがごとくヤラカシをしたことで事態は困窮を極めた。麻雀で例えるならば、三者がオープンリーチしている中を裸単騎で突っ走らなければいけないような状況。持ち点は1000点。もう積みだよ!トビでいいから早く次に移ろう!

モチベーションは合理的なものではない、と僕は思っている。やりたいという気持ちに理由は無い。ましてビジネス的な展望なんて。やりたい事とビジネス的な展望が一致しているならば、既に収益化に向けての道を歩み始めているものだ。

だからモチベーションから始まる行為はあまりにも正論に弱い。投資に対して十分なリターンは見込めるのか。現在のビジネスにどのように貢献するのか。短中期での実現可能性とマーケットボリュームはどうなのか。

ヤダヤダヤダ、そういう現実的なことを考え始めると面白く無くなっちゃうじゃん。理由を正当化するためにデータを集めるなんて地獄だよ。だって正当性なんか無いんだ。やりたいって気持ちから始まっているものに、正当な理由なんて無いんだ。なのに無理矢理正当な理由付けをしようとすると心が壊れて人間でなくなってしまう!

だけど残念ながらこういったボトムアップのようなトップダウン活動は珍しいものではないようだ。前職でも同じような活動があった。やりたいテーマについて勤務時間の一部を使って部門をまたいでなされる活動。その活動もまた、一定期間ごとに開かれる報告会でぼこぼこに上から叩かれ、最終的に上の望む形に向けてやりたい事を変化させていく活動でしかなかった。苦痛だった。負担だった。「君たちが希望したテーマだろう」と、モチベーションを盾に取られることで進む事も戻る事も出来ずただひたすらに活動の正当性を求め続ける無間地獄。

こんな気持ちを知ってしまうならボトムアップ活動なんて無ければ良かった。正直な所、僕はそんな思いを抱いている。この活動の最終局面は近い、恐らく僕はこれまでの報告で曖昧に先延ばしにしていた所をひっくるめて全てを背負い、その責を問われることになるだろう。その光景が想像できることが逆に恐怖だ。あらゆる猛攻に対して「工数」「予算」「スキル」などの点から実現可能性についての反論をするか、素直に批判を聞き入れて「次、頑張ります」という方針をとるかは現在進行形で揺れている最中である。心情的には前者で行きたいが、たぶんそれは大きなミステイクだろうなぁ…。

とりあえず心情を吐き出して少しはすっきりしました。まぁ、この前にアルコールの力を経て上の人に同じようなコトを愚痴って既にスッキリはしてたんですが。

あんまり暗い感じにならず飲み会特有の「どうだっていいから酒のせいにして」な雰囲気で話したので翌日には誰も彼もキレイすっぱり忘れているかもしれないが、とりあえず思いの丈を話したので僕は満足だ。

僕が言いたい事、主張したいこと。それは表題の通りだ。こと日本において、ボトムアップ活動は上から正論で攻められると容易く潰れます!ボトムアップを活発にさせたいなら、多少は目をつぶるか多少の助け舟を出す程度にしてもらえればと思います。干渉したいなら、トップダウンでやって、どうぞ。

それでは明日もお仕事頑張ります!