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どのくらい偉くなれば自分の裁量で働けるのか

みなさん、自分の裁量で働けてますか?

何だか最近、裁量労働制が話題です。 裁量労働制…実際の労働時間と関係なく一定時間働いたものとみなし、結果を出すための手段や時間配分などを労働者の裁量に任せる、って労働形態ですね。

国会では裁量労働制のデータの信ぴょう性で揉めてるみたいですが、それはさておき…自分の周りでは、どのくらい自分の裁量で働けてるのか振り返ってみます。

末端層(ぼく)の場合

まずは自分です。特に役職なく、残業すればお金が貰える一般的な会社員エンジニアです。 労働に対する裁量はというと…あまり自分の裁量で働けている感じはないですね。

開発のお尻は商機を元に引かれて、そこから始まるスケジュールは過去の実績を元に組まれます。そこにはチームのスキルレベルは考慮されませんし、そもそも残業ありきで成り立ったスケジュールを元にしているので、まぁ定時内の労働時間だけではやりきれないですよね。

弊社はまだ救いがある方で、どの程度の工数が足りないかを具体的に示して助けを求めれば助け舟が出ることもあります。それにしても、足りない工数の見積もりに追加の工数がかかりますし、人材の流動が激しく「始めてやる仕事」が多いので業務量を見積もるための知見に乏しいというのが現状です。

自然と、僕ら一般層は開発スケジュールに縛られた労働形態になっています。

リーダーの場合

ちょいと位が上がってリーダーです。残業すればお金が出るところは僕と一緒ですが、社内で承認権限が与えられ、スケジュールについて意見を言える立場でもあります。

スケジュールに意見具申できるなら末端より自由な働き方ができるのでは…と思いますが、実際はそんなことなさそうです。

開発のお尻は商機が優先されるので(大切な事なので2回言います)、スケジュールの破綻を示す定量的なデータがあろうとも、破綻する時が来るまで軌道修正させることは出来ません。

リーダーは責任が重く、また末端で潰しきれない業務が流れてくることもあり、下手すれば僕ら一般層よりも裁量が無いのかも…

マネージャー(課長)の場合

マネージャー、もしくは課長。会社を経営する側の方ですね。部下の数も多くなってきて、ここまでくると中々の役職です。

そこまで偉くなっても、やっぱり自己裁量での労働が出来てるようには見えないんですよね。

何かあれば一番最初に呼び出されて急な出張もしばしば。休みあけたら海外の工場に行ってたりすることもあり、そういうのを見て出世したくなくなる人もいます。
平常時も、労働時間は確実に一般層やリーダーよりも多いです。業務時間の多くを会議に食われていて、手を動かす時間が中々取れないんだろうな、って感じます。

まとめ

目に見える範囲の人たち、自分含め裁量で働けてる感じがしないですね。偉くなって裁量労働制に近づくごとに、逆に裁量が無くなっていき労働時間が搾取されているような錯覚さえ覚えます。

いったいどこまで偉くなれば自分の裁量で働けるようになるのでしょう?社長になっても株主にせっつかれながらの労働になるし、株式会社に勤めている限り、自己裁量での労働なんて出来ないのかもしれません。

仕事って結局は他人のためにやるものだから、自分の好きなようにコントロール出来る範囲なんてたかが知れてるのでは…長いことBtoCビジネスやってると、そう思います。

皆さんの周りはどうでしょう?自分の裁量で、働けてますか?