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【読書メモ】ホモ・デウスの情報量が多いので、流れをまとめてみる

ユヴァル・ノア・ハラリ先生の「ホモ・デウス」を読んでます。
前著の「サピエンス全史」が面白かったので買ったのですが、今作も広い知見と多くの物証から導き出される大胆な仮説に引き込まれます。

ただ、サピエンス全史より読みにくいです。

  • サピエンス全史のお話が時系列なのに対し、ホモ・デウスは色んな時代の話がこまめに引用される
  • 経済-科学-宗教と話の幅が広い
  • そもそもの情報量が多い

というわけで、話の流れを忘れないように、読書メモを書いてみよう。というのがこの記事の試みです。

ホモ・デウスとは

ホモ・サピエンス(賢い人)の機能を拡張し、神といえる能力を持った超人をホモ・デウスとしている。

サピエンスは多くの災害・疫病といった困難を科学で克服してきた。
残る課題は「死の克服」そして「幸福の確保」

これらを追求した果てに生まれた人類は、もはや旧世代の我々サピエンスには想像が及ばない生物である。

では、ホモ・デウスが誕生したときに、サピエンスがどのように扱われるのか?

それを予想するためには、現状サピエンスが他の動物たちとどのように関わってきたかを知るのが役立つだろう。

サピエンスを今の地位に持ち上げた物

この話はサピエンス全史の内容に近い。

他の動物から見ると既にサピエンスは神と言える存在である。
では、サピエンスを神へと押し上げた要因は何なのか?

それこそ虚構を信じる能力である。

大勢の人々が信じる共同主観的現実という名の虚構は、時代時代によって姿を変えている。

過去には自然信仰であったが、やがてキリストやイスラムなどの宗教が力を持ち、そして今は別の宗教が世界を支配しているようだ。

将来を知るためには、自分たちを今々支配している虚構を読み解く必要がある。

人間至上主義

  • 人の命は他の動物より重いのか?
  • 幸福というのは何をもって測れるか?

こうした、科学では決着がつけられないものを解決するために宗教が必要だ。

今の時代を支配する宗教、それこそが人間至上主義である。

人間の命や欲望を神聖化し、人間にはそれぞれ権利があるという虚構を各々が信じることで、今の秩序が保たれている。
しかし、人間の命や欲望の追求した結果、人間至上主義の基盤を破壊するテクノロジーが生まれ得る。
人をアップデートするテクノロジーとして、今の所バイオテクノロジーとAIが有力である。

これらは今の教義を脅かす存在足り得るのか?
人間至上主義が崩れた世界で、誰が何を信じるようになるのか?

続きは書評で

いま読んでいるところまでを、ざっくりまとめてみました。良いですね、ホモ・デウス。自分では決して思いつかない切り口や視点が、やはり面白いです。

この記事に書いたことは、自分が本著を理解するために要点だけ抜き出したまとめです。人によっては、まだまだ分かりにくかったり、重要な情報が欠けていると感じたりするかもしれないですね。

理解の誤りや抜け漏れありましたら、教えていただけると幸いです。(議事録)

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