WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

メカ設計は海外を飛び回れるグローバルな職業

ただしアジアに限る

一寸先は闇とは良く言ったものだ。今日も僕は普通に起きて普通に出社した。いつもと変わらない日常、唯一違うのは、お隣のプロジェクトメンバーが誰も出社していない事だ。おや…?と思いつつ朝のメールチェックと洒落込むと、舞い込んでくるのは大量のメール!そのやり取りの最後は「出張連絡」と題されたメールで〆られていた。恐ろしくも慣れ親しんだ光景…何らか問題が起きたのだ。

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設計者は現場を目指す

ソフトウェア、コードなら国を超え電子の上で行き来できるのでしょう。正直、うらやましいです。メカは現物がGODです。CAD上ではどんなに優れたものであっても、現物がきちんと出来て上がってなければアウトです。そして現物をきちんと作れるか否かは製造現場の管理状況が重要になってくるわけで…。問題が起こる=現場でなんらか不味いことが起きている、というわけで、「俺らが図面で取り交わした約束はきちんと果たされてるんだろうな?」と監督するために、設計者は現場を目指すわけです。

製造の主役はアジア

日本のモノづくりがなんだかんだと言った所で、今のご時世、製造の主役は海外です。ひと昔前は中国が圧倒的でした。最近は経済発展に伴い人件費が高騰しているので、東南アジアの国々に製造先がシフトしていってます。どちらにせよ、海外です。問題が起きると、即海外です。このスピード感がものを作るということです。シビれますね。出張期間は問題が解決するまでです。詰まる所、未定…いやー怖い怖い。

職場の方針にもよりますが、海外経験はガンガン積める職種ではあるので、グローバルに活躍したい意識高めのフレッシュにはおすすめですよ、メカ設計。

技術は空間を超越できるか

海外事体はいいんですが、急に未確定期間で飛ぶとなると、予定を立てるのに困ります。それも開発のイチ側面だと言えばその通りです。が、嫌ですよね、そんなの。じゃあどうすればいいかというと、どうしようもないんです。何か起きたら、知識があり判断も出来る人が現場に飛ぶしかないんです。現状は。

将来的にはこのあたり、何らかの手段で解決出来るようになって欲しいですね。パッと思いつく方法だと、「現場のモノを完璧に再現出来るスキャナや3Dプリンタ」だとか「現場をリアルタイムでバーチャルに映し出し、自在に操れるロボットやVRキット」だとか、後は「専門知識を詰め込んで適切解を導きだせるAI」だとか。今の技術の発展系でもなんかできそうです。もちろんどこでもドアみたいな何かで海外への移動時間が、手続き含め爆速になるというのもアリです。

技術の発展で楽に生きれるようになったら

技術が発展して知識とか経験とか対応力とか、そういったモノの重要性が失われ、専門職を専門職たらしめていた垣根が消えていく。その後に待ち受けるものはなんなんでしょうねと。

設計者が海外に飛ばされるのは、代替しがたい能力があるという証拠でもあるわけで。それを解決していくと、設計というものの垣根を崩す事にもなるのかなーと思ったりするわけですね。

現場でのヒューマンエラーをなくすためにオートメーションをすすめれば量産問題は格段に減っていく事でしょう。ここまでなら、設計者的にはいいことだけです。そこからさらに自動化をすすめて、設計そのものを機械が行うようになったらどうなんでしょうか。設計に関わる事は、各種力学で設計に必要なアレコレは公式があり理論的に理想の形が導けるはずですし、製造バラツキについても統計学使えばうまいこと管理できるんです。つまり計算可能な事項で設計は成り立っており、今は無理としても、そのうちコンピューターで置き換え出来るようになるんじゃないのかなーと思ったりします。

何だか、最初に述べてた話からずいぶん違う話に飛んじゃいましたね。そういうこともあるというわけで。

ちなみにこのブログの更新がしばらく滞ったとしたら、そういうことなんだと察してください。

 

こんな記事も書いています。 

temcee.hatenablog.com

工場はどこの国にいっても、信頼出来る人がいるかどうかが重要な気がします。