2017年は日本のアニメが放映されて100周年らしいです。それを記念してNHKが歴代のアニメ、アニソンのベスト100を投票で決めるそうです。
http://www.nhk.or.jp/anime/anime100/
投票は1日3回までで、同一作品は不可。コメントが必須で投票に手間がかかるので、本当に思い入れのあるアニメへの投票になりそうです。ベストアニメの結果は5/3の特別番組にて発表らしく、早くも結果が気になります。
3つ投票してきたので紹介します
僕も早速投票してきました。思い入れのあるアニメは沢山あるので毎日アクセスしてそれらに投票していこうかと思いましたが、際限無くなっちゃいそうなので自分の中のベスト3だけ投票し、明日以降は控えようと思います。人生割り切りが大切だということで。
で、せっかくなので自分が投票した作品を紹介してみます。たぶん紹介したところで誰も視聴しないと思うのでネタバレ全開でやらせてもらいます。本当に好きなものは思いっきり語りたいものです。
遊☆戯☆王5D's
誰もが知っている遊戯王シリーズの、初代・GXに続く3作目です。2008年から2011年まで放映してました。遊戯王シリーズはこのあとZEXAL、いま放映中のARC-Ⅴと続いています。息が長いコンテンツですね、さすが世界一売れているカードゲーム。
オススメできない最高のアニメ
アニメのベスト3というと真っ先に出てきたのが5D'sです。そのくらい好きなんですが、人に勧められるかというとNoなんですよね。遊戯王シリーズは悪の組織コンマイのカード販促アニメの側面があり、また長寿アニメならではの「お決まり」的な作法がある分かってる人向け、or 純粋な子供向けアニメです。カードゲームが分からなければ楽しさ半減だし、遊戯王ならではの超展開や顔芸を楽しめなければ、視聴を続けるのは厳しいでしょう。
上記のハードルを超えられれば遊戯王シリーズはどれも楽しめますが、5D'sは他のシリーズにくらべて作品の雰囲気が違い、そこが僕の気に入っているところでもあります。特筆すべき違いは2点、シリアスでハードな世界観と、後半の盛り上がりです。
シリアスでハードな世界観が印象的
5D'sの世界では新たなエネルギー機関を開発した事で人々の生活水準が向上しデュエルも進化、人々はバイク型のデュエルディスクに乗りライディングデュエルに興じ、シンクロ召還という新しい召還方法も生み出されます。*1しかし貧富の差は拡大しカースト制じみた階層社会になっており、街自体もは上層(シティ)と下層(サテライト)に分けられ、下層民は上層のゴミを拾って日々の生計をたてる…そんな設定です。資本主義の行く末を描いたようで、改めて考えても子供向けとは思えません。
主人公・不動遊星は下層民の身であり、理不尽な暴力や権力、自身の運命に翻弄されつつ集まり来る仲間と絆を深め、ゆくゆくは街の危機を救い上層と下層の壁を取り払う事に成功します。
後半の盛り上がりは随一
世界観が印象的で目新しいだけではベストアニメたりません。5D'sの面白さは終盤に入ってからの盛り上がりこそ真骨頂でしょう。
エネルギー機関ごと街の存在を消そうとするラスボスの存在が明確になります。なぜ彼は街を、エネルギー機関を無いものとしようとするのか?それは彼が破滅した未来から来た人間だからでした。
エネルギー機関により加速した人々の欲望は、やがて未来の世界を滅ぼすことになりました。ラスボスは他に生き残った3人の仲間と共に人類再生への道を探しましたが、青年達は中年になり老境を迎え1人、1人と倒れていき、最後にラスボスが1人だけ残されました。ラスボスの名前はゾーン、英語で書くとZ-ONE…最後のひとりというわけです。彼は人類を再生できないなら、過去に戻り破滅へのキッカケを消してしまおうという考えに至り、未来から現代へのタイムスリップを果たしエネルギー機関とそれを開発した街を消そうとしたのです。Z-ONEにはもう一つ大きな秘密もあるのですが、長くなるのでやめておきましょう。悲しい過去を背負ったラスボスと言うのは珍しいものではないですが、Z-ONEの行ってきた事は完全なる善であり、そのために彼は自らを多く犠牲にしました。その考え方や行為には説得力があり、主人公サイド以上に共感できる、魅力あるキャラと言えます。
人類を守ろうとするZ-ONEと街を守ろうとする主人公・不動遊星。その戦いのさなかで遊星はエネルギー機関が無くても人自体が欲望に溺れない精神を持たなければ、人類はいずれ同じ道を辿ることを説き、Z-ONEに「人々はそのように成長できる」ということをデュエルの中で証明していきます。下層の身で初期は罵倒と暴力に曝されてきた遊星ですが、彼は時に自分の身をなげうって人々を救い、絆を深めていきました。そんな彼がクライマックスで街の皆から声援を受ける場面は、長い放映機関から来るノスタルジーも相成り、控えめに言って最高です。こればかりは1クールで終わるアニメには到達し得ない領域でしょう。
最終話もキレイに締まって凄く良い
Z-ONEとの戦いが終わり街が救われ、そして最終回を迎えます。クライマックスの盛り上がりに負けない、熱い最終回を。
遊戯王シリーズに共通するテーマとして絆があります。5D'sも仲間達の絆を重点的に描いたアニメでした。しかし最終回では仲間達がそれぞれの道を行くために街を離れなければ行けない、いわば絆と個人の道を天秤にかけられるのです。主人公である遊星も仲間同様その答えに迷い、ライバルポジ(初代でいう海馬君)とデュエルをして答えを見つけようとします。このデュエルのフィニッシュが良かった。
エースを失ってから、初回放送からずっとデッキにいた低レベルのモンスターを並べ、それらの攻撃力を束ねての一撃、「絆で繋がっていれば1人1人が独立していても強く在れる」というメッセージです。それを受けて仲間達も、自分たちの道を決心します。最後に皆とハイタッチして別れ、それぞれの道に別れ行くシーンのさわやかさを表すだけの語彙を、僕は持ち合わせていません。

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顔芸やネタ枠など他にも楽しめる要素が満点
端折ったつもりが長くなりました。他にも色々はなしたいことはありますが、とにかく5D'sは最高です。ネタ枠としても……。
最高です。
蒼穹のファフナー EXODUS
5D'Sが長くなったので巻いていきます。
2番目はファフナー、それもEXODUSです。2004年に1作目が放送されて 10年以上経過してから2015年に放送された2期こそ、EXODUSです。ちなみにファフナーはまだ完結してません。次のタイトルは決まってるんですが、いつ本編を見れる事やら。
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油断すると「いなくなる」厳しい世界
ファフナーもシリアスなアニメです。宇宙から侵攻してきた未知の生命体”フェストゥム”と戦ったり和解の道を模索していくお話ですが、モブもネームドも簡単にいなくなります。戦闘で死亡・もしくは同化はもちろん、自爆したり、ファフナーの乗り過ぎでいなくなったり、「簡単すぎる、あっけなさすぎる」と驚いてしまうくらいハードな世界です。なぜなのかというと、フェストゥムに比べて一般のファフナーが弱すぎるんですよね、リスクは大きいくせに。
無体な強さを見せつけた「英雄二人」
シリアスな話を毎話毎話「みんな消えないでくれ…」と祈りながら見る日々、そんなおりに放送されたのが「英雄二人」というタイトルの回でした。
フェストゥムの襲撃で浮き足立ち、人類側が次々と撃破、同化され戦局が完全に崩壊しているなかで救援に現れた2機のファフナー「マークザイン」「マークニヒト」。
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ザルヴァートル(救世主)モデルという名に恥じない無体な強さを披露して窮地を挽回します。さすが主人公機と前作ラスボス機。ファフナーには珍しい、見ていて爽快な回でした。Pixivに活躍っぷりが文字で起こされていたので引用します。
◇=マークザイン ◆=マークニヒト
◇シュリーナガルに到着早々、挨拶がわりにルガーランスでビームをぶっぱなし、ビームの線上にいたフェストゥムを一掃。
◆相方同様到着早々、両手から黒い電撃のようなビーム(ワームスパーク)を放ち、たった一撃で多数のフェストゥムを掃討。
◇フェストゥムにより機体ごと同化されていたアイシュワリア・フェインや操られた大勢の人類軍兵士の同化を解除(真壁一騎が肩代わり)して半数を生還させ、発令されていた交戦規定αを撤回させる。
◆フェストゥム(ディアブロ型・スカラベJ型)や人類軍戦艦など、武器として使用できそうなモノを片っ端から同化して、敵の技や強化した兵器などでフェストゥムを殲滅。
◇ルガーランスによる拡散ビーム。流星群を思わせる攻撃で、相当数のフェストゥムを倒した。
◇◆ロードランナーへ2機同時に直角に突撃し、シールドを破壊しようとする攻撃の余波で数百体のフェストゥムが消し飛ぶ。
(引用元:英雄二人 (えいゆうふたり)とは【ピクシブ百科事典】)
まさにやりたい放題。ここだけでもいいので、未見の人には見て欲しいものです。
動きまくる戦闘シーン
ファフナーは戦闘シーンいいんですよ。良く動くし、綺麗だし、見ていて楽しいです。パチンコマネーのおかげでしょうか。ネームドも容赦なく消えていく世界観も合間り、緊張した戦闘シーンが繰り広げられます。
ストーリーは大半シリアス、ちょくちょく日常、たまにほんわか
アニメでも屈指のハードな世界ですが、ちょこちょこ日常シーンは挟まれますし、息抜きにギャグシーンがあったりもします。メリハリがついていいですね。(平穏なシーンがあると、それはそれで後の展開へのフラグを疑ってしまうのですが)日常シーンで各キャラクターを掘り下げるからこそ感情移入しますし、それだけに戦闘シーンの緊張感が生まれるのです。誰にもいなくなって欲しく無いと。
話自体は複数にわたる作品がすべて繋がっている上に専門用語が多いので分かりにくいですが、戦闘シーン見てるだけでも楽しめるとおもいます。もちろんシナリオ分かった上で見られればそれが一番です。
初代の放映時に10代だった僕に子供が出来てしまうほどの年月が経っているにもかかわらず未だ完結しないファフナーシリーズ、子供がいる今だと初代も違った視点でみられて新しい発見があるかもしれません。初代はファフナーに搭乗するパイロットはまだまだ子供だし、それを心配する親心が全面に出てくる作品でしたからね。
機動戦士ガンダム00 1期
最後の1枠はガンダム枠です。逆シャア*2・ポケ戦*3あたりと迷いましたが、00にしました。平成ガンダムの中では割と話題に上がらない印象の本作品ですが、「単純な正義 vs 悪ではない」「ガンダムの性能が圧倒的」という1stガンダムの特徴を受け継いで現代風にしている、良く出来た作品じゃないかと思います。
エクシアがかっこいい
00の何がいいかと言うと機体デザインとアニメーションです。見た目も動きもスタイリッシュでカッコよくないですか?乙女座ではないのでセンチメンタリズムな運命は感じていませんが、ビビっときました。スパロボでも00が参戦している作品では確実にエクシアをヘビロテしてます。一番好きな形態は、エクシアリペアです。後継機のダブルオーガンダムは太陽炉の位置がちょっとね……。
トランザム!
ダブルオーと言えばトランザムです。赤い光をまといながら通常の3倍早くなる様は王道で燃えます。GN合唱団によるBGMも切り札感があっていいですね。それだけにセカンドシーズン以降は誰も彼もがトランザム、って感じで切り札というイメージが薄れて残念だったりします。
戦争根絶のため武力介入する矛盾とその裁き
ダブルオーの主人公サイドであるソレスタルビーイングは「戦争根絶」を掲げ、紛争を幇助するものに国だろうが企業だろうが関係なく武力介入していきます。しかし一般的な視点では賛否両論の存在であり、テロと同等視されることもあります。また圧倒的なガンダムの性能は、自国の優位を勝ち取ろうとする大国の欲する所でもあり、より大きな混乱を呼ぶ事になります。まさに存在自体が矛盾、冒頭にも書きましたがダブルオーの1期は正義 vs 悪と言った構図のものではなく、ソレスタルビーイングの存在も必要悪に近いものです。必要ではあれど悪は悪、最終的にソレスタルビーイングは壊滅に追い込まれ、ネームドのクルーにも何人かの死者が出ます。悪には裁きがくだされるものです。こういった締める所で妥協せずきっちり締めているからこそ物語に筋が通り、説得力が生まれるのかと思います。*4
終わりに
こんな感じですかね。紹介すると言いましたが、思う所を適当に書きなぐる感じになってしまいました。まぁ好きなものには夢中になってしまうのがオタクというものです、ここまで読んでくださった方はお疲れさまでした、ありがとうございます。個人的に好きなアニメはコレ以外にもあって、コードギアスとかまどマギとか、Fate/Zeroも好きです。どれも紹介するまでもない有名な作品ですけど。
何はともあれ、最後にもう一回宣伝。
http://www.nhk.or.jp/anime/anime100/
いまアニメが好きな人も。昔好きだった人も。ずっと好きな人も。印象に残っているアニメを思い出しながら、一票どうですか?