WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

「英語なんて必要ない」と言っていた僕が英語必須の環境に移った結果

今の御時世、部品を作るとなると海外のベンダーを使う事が多いです。ただ、海外進出した日本企業だったり、間に日本の商社が挟まってたりするんですよね。それらの会社は、もちろん日本語でやり取りが可能です。僕が長らく付き合ってきたベンダーは、そんな会社ばかりでした。

しかし最近はアジア諸国の生え抜きベンダーと取引するようになり、英語を日常的に使用するようになりました。出張もあり、読み書きだけでなく会話も必要です。

もともと僕は「英語は勉強しても使う機会がない、割の合わない投資だなー」なんて思ってました。真面目に英語を勉強してたのは、十年以上前に受験生やってた頃だけです。

そんな僕が英語必須の環境になり感じたこと、仕事の様子をお話していきます。

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読む

メールは日常的に来ます。CC分を含めると、平常時で20~30通は英語メールが届いています。

メールの読み取りは、困らないですね。一部長文を書く人がいるものの、大半は目的が明確かつ簡潔に書かれているので、内容の把握は容易です。

相手が非英語圏だからか、文法も適当だったりしますが、単語と仕事の状況から大体理解できます。

とはいえ、日本語メールに比べると読むのに精神を使うため、ピーク時にガッツリ届くと捌くのが辛いのも事実です。そういう時は、自分宛て出ない限り、タイトルと頭2行だけ読んで流してます。重要そうなら、翻訳サイト行き。

書く

僕くらいの世代(30前半)は教育過程で書く訓練をあまりしていません。読む能力はともかく書く能力は貧弱です。

凝った文章書く時は翻訳サイト必須です。

ざっくり文章を作るとき → Google翻訳
しっくりする単語を探すとき → アルク 、Weblio
ビジネス的なフレーズを探すとき → DMM英会話

下記、よく使う文は単語登録してます。

Thanks for your quick action.(早速の対応ありがとう) Let me double check.(ちょっと確認させて)
Sorry for late reply.(返事遅れてごめん)
Please find the attached.(添付してるやつ見て)

検索したり、書きやすい文章に頭の中で変換したり、時間と労力がかかります。特になれないうちはメール書くのに時間かかって、業務の処理速度がひどかったです。「文法なんて適当でいいんだ」と割り切ってからは、楽になりました。ただあまりに適当で、三単現のsが抜けてたりで時折指されます。

聞く

僕くらいの世代(30前半)は教育過程で聞く訓練をあまりしていません。センター試験にリスニングもありませんでした。

リスニングは本当に辛くて、中国の、とくに話すのが早い地域の人だと、対面で集中してても聞き取れない事が多いです。「ワンモア、プリーズ スピーク スローリー」って何度も言わなければならず、めちゃくちゃ申し訳ない気分になります。会議は図が無いと無理。

話すのが遅い人でも、国や地域により独特なイントネーションがあり、初見殺しされることもあります。日本人のカタカナ英語~、という口調で日本人の英語発音を指摘する人をたまに見かけますが、非ネイティブは概ね独特なイントネーションもってるから、別にいいんじゃないかという気がします。RとLの違いとか可愛いもんです。

そもそも、ネイティブでも英国英語と米国英語で大分違いますしね…(僕は米国英語苦手)

あとメカ屋は、図を描けば分かりあえるシチュエーションが多いです。断面図描けば分かりあえる、素晴らしい職種ですね。

話す

僕くらいの世代(30前半)は教育過程で聞く訓練を全くしていません。いや、ほんと話せない。

ポケトークとか、会話をカバーしてくれる便利な機器がありますが、出張先たる工場は通信・撮影機器を持ち運べません。工場は機密の塊ですからね。もちろんスマホもNG。なので素の実力でなんとかするしかないのです。キツい。

話す上での悩みは、単語が即座に出てこないことです。読める、書ける、聞ける単語が何故か口から出てこない。不思議です。

出張して実感したのは、話す能力を上げるには話すしかない、ですね。いくらイディオム覚えようが単語力をあげようが、口で言い慣れていないものは出てきません。僕も合計1ヶ月ほど海外で過ごし、初日ダメダメでも最終日には、それなりに口から言葉が出るようになりました。

まとめ

読み書きはあまり不自由せず。会話や会議では英語力の無さが業務に響く。それが、「英語なんて必要ない」と言っていた僕が英語必須の環境に移った結果です。

英語業務の大半がメールによる読み書きであることを考えると、「読む」に特化していた、僕が受けてきた教育も悪いものではなかったかもですね。

言語の翻訳はテクノロジーの進歩で、機械に頼れる場面が増えてきたし、今後も増えていくでしょう。ただし会話だと、工場のようにテクノロジーの恩恵を受けられない場所があったり、まだリアルタイムに翻訳してくれず時間がかかったり、外国語を覚える意義はありそうです。

とはいえ、英語は重要なんだ!と考えを翻すつもりはありません。というのも、英語だと重要な現地の情報が吸い取りきれないんですよね。というのも、現場の技術職は英語が出来ないことが多いんですよ。英語だと結局1枚間に入ってもらわないと情報やり取りが出来ず、間にはいる人に技術への理解がなければ、まともな議論も出来ません。

というわけで、英語は受験レベルまで頑張っておけばよく、あとは仕事で関連する国の言葉を頑張って学ぶのがいいのかな、と思う今日このごろです。

こんな記事も書いています。

temcee.hatenablog.com

昔の記事みて思い出したんですが、基本情報技術者とって怒られたのは今でも理不尽だと思います。