WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

会社の志望動機を覚えていますか?

ド平日だけど飲んでます。

飲みのお席で「皆の志望動機は何だったの?」って話題になりました。今の会社は中途の人も多く年代もバラバラで志望動機も多種多様です。紹介されてなんとなくだったり、やりたいことの実現だったり、早めに内定が出たからだったり……。最近の就活は企業研究とか自己分析とかガリガリやってて、自分がその会社を志望する理由について論理的に説明して面接官を納得させないといけないみたいですが、昔は必ずしもそんな感じじゃ無かったんですね。いやまぁ、面接の時にはみんなそれなりに言い飾ったのかも知れませんが。

僕は……どうだったんでしょう。辞めてしまった前職、就職する前には何かしら志望するモチベーションがありました。要領を得ない抽象的でもやもやした何か。あれはなんだったんだろう。

僕は推薦で就職しました。それは就活に時間を割くのが面倒だったのが半分、ちょっと面白そうだなと思った企業は既に全滅していたのがもう半分です。

お祈りメールを受信する日々は、深刻になるほどではないですがなかなか心身に堪えるものでした。ただ挫折するほどのダメージはなく、妙な楽観も同時に憶えていたことを記憶しています。その根幹には 「本気でこれをやりたい」とか「この会社に意地でも入りたい」と言ったものがなかったからかもしれません。これは正直、推薦で就職した企業にも同じ感想を持っていました。

じゃあなんで僕はその会社を選んだんでしょう?アルコールの海を泳ぎながら記憶を辿ります。そうだ、推薦で受けたその企業は技術面接があったのです。

「学生時代に1番頑張ったのはなんですか?」

面接の常套句です。バイトで職場改善、サークルでリーダー的存在……就活本に書かれる空虚な回答たち、僕はそういった経験がありませんでした。僕が大学で最も頑張ったのは、学生の本業……研究でした。

専門外の人でも分かるよう噛み砕いたアブストに、視覚だけで理解してもらえるよう努めた図表たち。それらをプリントして説明してはポカーンとされたものだけど、推薦で受けたその企業の面接者だけは唯一親身に聞いてくれました。内容を完全に理解してもらえなかったのは僕のスキル不足ではあるります、学業には真面目に取り組んでいたという所は受け取ってもらえました、それだけで僕は救われた気がしたものです。

志望動機はなんだったのか?鶏が先か卵が先か…僕にとっては、順番は違うが、僕のことをいち技術者として見てくれ、話を聞いてくれた面接官のいる企業こそ働きたいという会社だったのだ。

その後僕は内定をいただき、面接してくれた人とは全然違う部署で軍隊の如く鍛え上げられた挙句、別の会社に行ってしまいましたこの会社でなければいけない理由がなかったからかも知れません。僕もやはり承認欲求を満たしたかったのでしょうかね。どんなに承認欲求から離れようとしても、やはり僕はそれを捨て切れられないのかもしれません。

「みんなの志望動機は何だったの?」

僕の実績でなく努力を見てくれた。後付けになってしまうけれどだ、僕にとってはそれこそが志望理由だったのかも知れません。