WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

蔦屋家電って儲かってんの?

ライフスタイル提案空間

二子玉川の蔦屋家電は僕のお気に入りスポットだ。オシャレな内装に選ばれた家電が散在し、その家電に関連する書籍が周囲に並べられている。併設されているスタバで読書券(飲み物)を頼めば、そこら辺の椅子に腰を下ろして書籍を永遠に読み漁ることが出来る。サンマルク株を持っている僕からするとスタバ必須というあたりに「ん?」となるところがあるが、数百円出すだけでオシャレ空間にて本が読み放題という破壊力はバツグンだ。気になる本とコーヒーを手に取り、読了まで一気…なんという完成されたライフスタイル。図書館で本を借りてマックでコーヒー飲みながら読むよりもはるかに高い満足感が得られる。

家電を買ってる人はどこに?

ふと周囲を見てみる、家電エリアには確かに客がたくさんいる。選び抜かれた家電を見る、聞く、触る、満足、離脱。家電量販店なんてそんなもんなのかもしれないけど、ヨドバシやビッグと比べて購入している人が少ない。需要があって訪れる従来の家電量販店と比べて、需要を掘り起こすために訪れる蔦屋家電はヒット率がそんなに高くないのかもしれない。見る分には楽しい、だけどそれはただのショーウィンドウ。メーカーの施設なら宣伝のために行っているで済まされるんだけど、小売りたる家電屋がやってどんな利点があるのかは僕には想像できない。

本すらも買われない

本は正直、その場で読んでしまえば十分である。家電と絡めて配置されている本は、検索性という意味ではイマイチだ。欲しい本があるならKindleに落とせばいい。僕的には蔦屋家電は本を買うところでは読むところ。ふと歩いて気になった本を手に取り、レジをスルーしてソファに腰を下ろし読みつくす、返却…という利用方法でいいところだと思っている。店側もそれを意識してか座るスペースを用意しているし、スタバを誘致しているんだろう。このスタバだけはいつの時間も盛況だ。スタバだけであの優良立地をカバーしているのだろうか……

世田谷セレブに期待

一般人たる僕には、二子玉川 蔦屋家電の経営状態は知る由もない。繰り返しになるがスタバで儲かってるのかもしれない。しかしそれでも、駅前一等地のどでかい面積分を回収できているのかは疑問だ。今後も、あの圧倒的なライフスタイル空間は維持されるのだろうか。

好きなものを守るには力が必要だ。この場合は売上に貢献できるほどの、圧倒的な購買力。しかし僕にはそれがない。オムロンが悪い。僕にはスタバでコーヒーをショートで頼むことしかできない。無力。だから僕は世田谷民に期待したい。お金を持て余した彼らなら、あの空間を維持するほどの購買力を保持しているだろう。蔦屋家電側もそういう人が来ることを狙ってああいったオシャレ空間を作り上げたのか…「もしかしたら僕はこの店のターゲット層ではない…?」という疑念をコーヒーと共に飲みこみ、また僕は本の世界に没頭する。