WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

嫁さんに稼ぎで負けるという事

先日、嫁さんが育休中の先輩さんのお家に遊びにいきました。お互い育休中の身なので育児の話に花を咲かせてきたみたいです。

そんな中で、育休からの復帰についてのお話になったそうです。先輩さんは育休明けからバリバリに働く事が求められていて、ナーバスだと。旦那さんは「ツラかったら辞めても良い」と言っているくれているのですが、先輩さんの方が稼ぎが良いそうで…。

このエピソードを語った嫁さんは、「辞めるなら旦那さんの方だよね」と締めました。可哀想な旦那さん、そして僕の胸にもグサリと来ました。

f:id:temcee:20170214231141j:plain

僕の中に眠る「男は稼いでくるもの」像

稼ぎがいい方が働き、そうでない方が家事に専念する。なるほど、合理的です。しかしそれでも僕の中には納得できないものが残りました。少なからず、僕の中に「男は稼いでくるもの」というイメージが残っているからでしょう。

このイメージはどこからくるのか。思い当たる節は子供の誕生時ですかね。うちは特に難産で、出産からしばらくは嫁さんも子供も入院していました。僕だけが元気でした。

出産に際して男が出来る事はありません、せいぜいそばにいて声をかけられるくらいです。育児についても、男の出来る貢献は女に比べて少ないです。育児過程における、両者の実質的な違いは授乳が可能か否か、という点につきるわけですが、この差が如何ともしがたいくらい大きいのです。

じゃあ男は何が出来るんだというと、仕事くらいしかないんですよね。僕に出来るのは可能な限りの育児と家事をこなし、そして稼いでくることくらいなんです。そこで頑張ってないと、「ホントお前は何なんだよ」という感じになりそうで。。。

「稼ぎで負ける夫」は人ごとではない

僕も人ごとじゃないんですよね。育休に入る前の嫁さんの給与水準は僕と大して変わらないものでした。子供を扶養に入れるときに、僕の「理論的な」年収が嫁さんの年収に負けていて、ウチの健保に扶養申請を蹴られたりもしました。ちょっとした事で、僕の稼ぎは嫁さんに負けるのです。

負けるかも、負けてるかも。そう想像すると、やっぱり負けたくないし、頑張らねばという意地が出てきます。くだらない意地だと思われるかもしれませんが、僕にとっては大切な事です。家庭における存在価値が関わっているのですから。

男女同権を意識レベルで実現できるか

「男は稼いでくるもの」こういった考え、古い考えかなーと思います。ただ、日本では表層に出てこないだけで、わりと皆が胸に秘めている思いでは無いでしょうか。

例えば結婚相手に求める年収の男女差。ググればアンケート結果がポロポロと出てきます。それらの結果は往々にして、女より男の方がパートナーに年収を求めない、となっています。

自分の観測範囲においても、この傾向は認められます。男の稼ぎの方が多い、もしくは夫婦で同程度の稼ぎだという家庭はたくさんあります。しかし、女性の方が稼いでいる家庭はごく少数で、もしくは旦那が専業主夫だという家庭は知り合いには見当たりません。

昨今は男女同権が叫ばれ、世の中もフラットになってきたように感じます。しかし意識的なレベルまで踏み込んでこそ真の平等です。啓蒙活動を続けていけばいつかは完全な同権が実現できるだろうとは思います。それがいつになるかは分かりませんがね。