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WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

スマホは主役たり得ない

僕が前職で作っていたものは、その市場を思いっきりスマホに荒らされました。そんなわけで表題は僕の予想半分、恨み混じりの願いが半分と言った所です。

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スマホは便利です。これまでいろいろな機器に分散されていた機能を一カ所に小さくまとめて持ち運びも出来る、今となっては必需品とも言えるものです。昨日のエントリで話題に取り上げたカメラや、PC、ウォークマン、モバイルゲーム機、書籍…色々なものがスマホと置き換わってきています。今後のスマホの進化はとどまる所を知らないかもしれませんが、僕はそれでもスマホで全てが済むようにはならず、スマホはコンビニさながらに便利でどこでもある(誰でも持ってる)けど、専門機器を駆逐するまでに至るとは考えていません。

スマホは消費に特化したデバイス

スマホの強みは携帯性です。なので液晶のサイズは限られ、インターフェースもタッチパネルといくつかのサイドキーに統合され、ソフトウェア側に機能の多くを持たせています。UIデザイナーの努力もあり便利になってきましたが、その便利さというのはあくまで消費する事にかけてのものです。画面の情報量が少なく、操作の種類も限られるスマホは、クリエイトには向かず消費することに特化したデバイスと言えます。

これは機器を広く普及させる上では見事なデザインです。世の人は全て消費者ですが、その全員が創造者としての顔を併せ持つわけではありません。中途半端にどっち付かずなものとするよりは消費する人にフィーチャーして作った方が、彼らの琴線に触れる事が出来ます。初期Android機は画面側にもハードボタンがありましたが、途中から消えていきました。小さく押しにくいキーが沢山あるBlackbebrryも今では見かける事はありません。

だからこそ、スマホに取ってノーガードな創造者向けの分野、ここについてスマホが主役になる事はありません。

消費のキーワードは没入感

消費の分野についてはどうでしょう?消費に特化したものならば消費の世界では主役になれるのでは?これについても僕の意見はNoです。理由は表題にあるように、没入感です。

下記はコンサートの入場者、売上の推移のグラフです。

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(引用元:基礎調査推移表/一般社団法人コンサートプロモーターズ協会:ACPC)

年々上がってきていますね、特にここ最近の伸びは顕著です。音楽なんて今やどこでも聞けるしPVだってYouTubeを見たり円盤を買えばいいだけです。しかし、イベントの規模は大きくなっていってます。

またゲームの分野、PS4が好調ですね。スマホが流行りガチャゲーの会社が株価を大きく上げていく中で「既存のゲームビジネスは終わった」という声を良く見かけたものですが、ゲームに特化したプラットフォームは今も盛況です。日本でもプロゲーマーが話題に上がるようになりましたし、今の時代にゲームを思いっきり遊べる人は羨ましいですね。

音楽にゲーム、例に挙げた2つは何れもスマホでも代替が出来るものではあります。しかし、スマホの存在がありながらも、どちらも強く生き延びています。消費のスタイルからモノからコトへ、なんて囁かれていますが、つまるところコンテンツへの没入感が大切なのかと思います。

繰り返しですが、スマホは便利です。外出先だろうと何だろうと、手軽に取り出して情報にアクセスできます。しかし外出先で、しかも情報量の少ない小さなディスプレイを相手にコンテンツの世界観に没入する事は困難です。暇つぶしには良いのですが、娯楽や勉強を本気で行うにはスマホでは主役たり得ないのです。

VRに期待

最近は世間でVRが人気です。

インターネットの整備とスマホの普及でいつでもどこでも誰でも、簡単に情報に触れる事が出来るようになりました。その代償に、過多な情報により僕たちの集中は容易に妨げられるようになり、何かに没入してコンテンツを贅沢に味わうことが難しくなったと言えます。だからこそ僕はもう一度没入感を取り戻させてくれるデバイスとして、VR技術の発展には期待しています。PSVRは嫁さんの購入許可が降りていないんですがね…*1

ともかく、スマホは万能ではありますが全能ではありません。たまにはスマホを投げ捨てて何かに熱中する時間を設けるのは有意義だと思いますよ。

*1:家のスペースが理由なので承認は絶望的です