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Oculus Goを設計者目線で見てみた

Oculus Go、買いました。

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VRディスプレイは昔から欲しかったもので、しかし価格帯的に手を出しにくく、しょうがなく段ボールにスマホ入れて誤魔化してました。Google Cardboardってやつですね。

だけどそんな誤魔化しで欲望が消えるわけはなく、いつかは手に入れよう…!と考えていたところ、2万前半でお求めやすいOculus Goが発売されたじゃありませんか。

先に触った人の反応も上々だし、今こそ買場!ってな感じで嫁さんと交渉して、無事購入に至りました。

初めて家でVR体験した感動とか、コンテンツのすばらしさをこの場で語ってもいいんですが、既にそのあたりはいろんな人がレビューしてますし、自分はまだそこまで使い込めてもいません。

でも何も記事にしないのも違うな、自分ならではのレビューってなんだろと、考え結果、ちょっと視点変えて、メカ屋目線でOculus Goを見てみようかなーと思った次第です。壊すのが怖いので、もちろん分解は無しですよ?

外装は無塗装樹脂+アルミで簡素な感じ

出来るだけ安く仕上げてVR体験の感動を広く共有してもらおう、って感じの設計思想なんでしょうか。外装の飾りは必要最低限でシンプルです。

樹脂は打ちっぱなしでシボのみ、正面の部分はブラストしたアルミ地に無色のアルマイトでしょうか。アルミを持ってきたのは、金属感による高級感の演出と、放熱を兼ねた感じですかね。

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樹脂は金型の合わせ(PL段差)は綺麗に出来てます。側面のシボの光り方が上下面と少し違うように見えますが、気にするレベルでもないでしょう。

光の当て方によっては樹脂のヒケ(肉厚が違うところで収縮率の違いからできてしまう凸凹)が見えてしまいます。酷いレベルじゃないですが、注視しなくてもわかるレベルです。打ちっぱなしの樹脂なので、成形で追い込んでもこの辺りは限界があります。気になる人はバフでもかって面を荒らして誤魔化しましょう。。

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アルミと樹脂カバーの間は結構スキマがあり、カバーの反りでスキマの見え方が不均一になっています。また、スキマを除くと中のリブがチラッと見えます。日本のメーカーでこれをやると、周りのおじさんが嬉々としてスキマ指摘をしかけてきます。

でもOculus Goはこれでいいと思います。2万そこそこのヘッドマウントディスプレイに細かい外観品質を求めてもしょうがないのです。Oculus GoはVR体験で感動させるもので、メカ要素は、その体験を邪魔しない程度の品質と、手軽な価格で届けられるシンプル構成こそ重要です。

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ちなみに灰色の樹脂は明るめの塗装をする時の下地によく使われてるので、「これはもしや、そのうちカラーバリエーション増やしたり、カバーを流用して高級モデルに転用したりできるのでは?」とか思いました。が、天面ボタンとかUSBの開口とかはスキマが詰まっていて塗装すると成り立たなくなりそうだから、塗装品への転用はキツイかな…。

レンズはフレネル!軽くて薄いが見にくい

レンズはフレネルレンズです。フレネルレンズってギザギザが見えちゃうから、ストロボとか光を導くのに使うだけだと思ってたんですが、視覚的な用途でも使えるんですね。

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Oculus Goを初めて持った時の感想は「軽い!」でしたが、フレネルレンズ採用による薄型、軽量化が効いていそうです。

ただ、実用してるとフレネルのギザギザは正直気になります。真正面は良いのですが、周辺を見るとやはりギザギザが…これはしょうがないですね。

フレネルの加工は結構いいお値段がします。なのでここはOculusのこだわりポイントなんでしょうね。ウェアラブルデバイスでは軽さが大切なんだぞ!ということでしょう。

コントローラー

ストラップが折れそう。それ以外は特に気になるところは無いです。 f:id:temcee:20180529231942p:plain

眼鏡用スペーサの取り付けは微妙

僕は平日メガネ、休日コンタクトの人間です。できれば視度を調整できる仕様であってほしかったのですが、Oculus Goでは眼鏡着用時にはスペーサを付けることが推されています。

で、このスペーサ…結構取り付けるの怖かったんですよね。壊れるかと思いました。

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クッションをとってスペーサを取り付ける、ここまではいいんですよ。こっから先、左右のレンズカバーの取り外しが怖いのです。

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レンズカバーは引掛けツメ三か所で固定されているんですが、ツメ付近にスリットはないし、そもそもツメがどこにあるかもわかりません。公式にスペーサ取り付けの動画があるのですが、あんな簡単にカバー取れなかったよ…。

一度取り外せると大丈夫なんですが、最初の一回は壊してしまいそうで本当に怖かったです。視度調整ダイヤルとかあればいいんですけどねー。

まとめ

Oculus Goをざっくり見て気になったメカ要素について述べてみました。

ここまで書いてなんですが、この製品はVR体験こそ価値であり本質です。メカなんてオマケもオマケ。

コンテンツもさることながら、ストア覗いてるだけでも近未来感あって素敵です。こればかりはやっぱり体験してみないとわかりません。

それにしても価格の力はすごいというか。2万くらいの価格帯なら、手を出せる人がぐっと多くなるんじゃないでしょうか。PS-VRも値下げしてるし、これから競争も激化していってユーザーがどんどん参入しやすい環境になっていくのかもしれないですね。

購入は下記の、公式サイトで出来ます。興味ある人は覗いてみてくださいね。

www.oculus.com

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Oculusのゲームなら、これが一番VRっぽい楽しみ方が出来て良かったです。

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VRの伝道師、GOROman氏の著書です。ワクワクしますよ