WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

一ヶ月続いた僕と義母の育児リレーが終わる

めでたいことに、入院していた嫁さんに退院のめどが立ちました。問題は諸々残っているのですが、ほっと一息…といったところです。

temcee.hatenablog.com

1歳8か月のムスコの育児を嫁さん抜きでやったこの1ヵ月、しんどかったこと、うれしかったこと、まぁー色々ありました。記憶が新鮮なうちに、記録として残しておこうと思います。

前提条件となる我が家の環境を説明すると、育児休暇中の嫁さんがムスコをフルタイムで見てくれていて、僕は片道1時間超の通勤を経て働きに出ているサラリーマンです。ムスコはまだ言葉を話さず、まともに通じる言葉は「薬」と「ご飯」くらいです。

有休で乗り切った1週間

突然の入院に嫁さんの心配をしたのは当然だけど、それと同じくらい生活をどう回すかに悩んだ。というのも、保育園に入ってない(入れなかった)ので、ムスコを保育園に預けて仕事に行くという選択肢が無かった。

一時保育の可能性も探したが、預入開始が8:30に対して始業時間が9:30、お迎え時間が17時に対して就業時間が17:30。預けるためには午前半休を使わなければならず、迎えに行くために午後半休を使わなければならないという状況。それってもう全休じゃん。

だから上司が「休め」と言ってくれた時は本当に救われた。自分から申し出るには引け目を感じるものだけど上の人から「業務調整含め任せろ」と言って貰えたので気負いせず休むことができた。

ムスコの世話は世話で、仕事に劣らず大変だった。土日は積極的に育児参加してたし家事は平日もやってた。一人でも生活回せる自信があったものの、僕の育児は嫁さんの事前準備の下で成り立っていたところが多いのを痛感させられた。例えば食事で、普段は嫁さんがムスコの食事のストックを作ってくれていて、僕はそれを解凍して食べさせるだけだった。嫁さんが入院してる間はストック含め自分で何とかしないといけないわけで、他人に出せるものがチャーハンとカレーしか作れない僕は大いに困った。ベビーフードとオリジン弁当の総菜でなんとか乗り切ったものの、栄養も味も偏った食事が続き、流石に申し訳なかった。

他にもお風呂後の塗り薬(全身保湿)とか申し込んでた旅行のキャンセル対応で遠出する必要があったりとか、ちょこちょこ困ることはあって、「けど一週間の入院だから!」と自分を奮い立たせていた。しかし想定外はつきもので、嫁さんの入院が伸び、退院時期が不明確になった。

義母に頼り始めた2週間目

1週間の有給が切れて仕事に行かねばならない。ここから義母が本格的にサポートしてくれるようになる。本当にありがたく申し訳ないことに、週末まで近いホテルを手配してかけつけてくれた。毎朝僕の出社タイミングでムスコを任せ、僕が帰宅したら交代してホテルに帰る…という生活の始まりだ。

久々に行った会社は、ムスコには悪いが楽しく感じた。というのもムスコとは会話ができないので、最初の一週間は返事が返ってこない独り言しか言えなくて、僕自身が鬱屈した気分になってしまっていた。自分はそんなにコミュニケーションが好きなタイプじゃないはずなのにしんどかったので、やっぱ人と話すのって大切なんだなと思わされた。

仕事には行き始めたとはいえ、義母もいい年だしムスコを任せっきりにするわけにもいかないそんなわけで嫁さんの状況を週報にのっけて周囲と共有し、定時で上がれるよう協力してもらった。さらっと書いてるが、日本企業でここまで融通を聞かせてくれる会社は珍しいんじゃないかと思う。少なくとも、前職の職場では子供理由で早退しようとする人は部長から一喝くらってたな。

土日はさすがに僕が終日面倒を見た。ここでも義父を連れてスポットで育児を代わってくれたりしてくれたので、嫁さんのお見舞いに行くこともできた。何のかんのいっても親族の繋がりってのは大切にすべきである。昔は近所付き合いとか親族の繋がりとかで、こういう時を乗り切ってたのかなーと考えると、今の育児のハードルの高さは世帯の核家族化にあるのかなとも思った。

順調に回り始めた3週間目以降

僕と義母の育児リレーもある程度慣れが出てきて、順調に回り始めた。嫁さんも回復傾向になってきて精神的余裕も出てきて、一人の趣味の時間…Fusion360いじってアレコレしたりもできるようになった。

最初は完璧にしようとしてた家事もある程度の手抜きをするようになり、洗濯機の乾燥機機能も駆使して時間的余裕を作り、それをムスコと遊ぶ時間だったり自分の休憩に充てるようになった。「緊急事態だから」と金のことをあまり考えないようにしたのだが、普段からこのくらい余裕がある生活をしてれば嫁さんも体調を崩さなかったかもしれない。

仕事だけは順調とはいいがたい状況だった。頭の中が家庭に寄ってて、会社にいっても切り替えがうまくできず、フリーズしていることが時折あった。おっさんと呼ばれる歳なんだけど、まだまだ大人になりきれてないよな。

ムスコとのかかわり

この1ヵ月でムスコと僕の仲が親密になった、と僕は思う。僕が帰宅したときに笑顔で迎えに来てくれるようになったし、僕の元にきてズボンを引っ張ってくるようにもなった。ムスコは言葉を発せないが、それでも自分の意志みたいなものは芽生えていて、僕を何だかんだで特別な人だと見てくれているようだ。

成長もした。食卓の椅子に登れるようになり、テーブルの上が安全地帯ではなくなった。おかげで机の上のモノを片付ける嵌めになったのだが、ムスコが成長する瞬間をより感じることができた1ヶ月だった。

余裕が出来てからは車に乗って大きな公園に行ったりもした。本当はもっとムスコの興味が赴くまま、好きなところに連れて行ってやりたかった。ただ、もうちょっと成長して、やりたいことをアピールできるようになってからかな。

だけど家族みんなで過ごすのがいいよ

けど、やっぱ僕は母がいて父がいて、そして子供がいる…という状態が一番いい。

僕がどんなに優しくしようと努めても嫁さんの代わりにはならない。母親の不在は情緒面に大きく影響を与えるだろうし、嫁さんもムスコに会えない日々が続いて悲しんでいる。

この生活も、もう少しでゴールだ。そして何気ない日常が戻ってくる。その何気ない日常こそが、本当に大切なものだったんだなぁと、今では思うよ。