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WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

実家のゆくえ

妹が地元で結婚相手を見つけた。僕は純粋に妹の結婚を喜ぶ気持ちがある一方で、実家近くに、これからも妹がいることに対して安心を覚えていた。

そして先日、妹の旦那が遠い地に転勤することが決まった。妹がどうするかはまだ分からないが、仕事を辞めてついていく可能性が高いだろう。そうなると、両親…実家の近くに住む兄弟は誰もいなくなってしまう。長男たる僕は、今後の両親と実家をどうしていくか、真面目に考えないといけない。

それはもう少し未来。両親の老化は、田舎での自立した生活に支障をきたすレベルになるだろう。その時に僕に何が出来るか?僕の生活圏に両親を呼び寄せるか、地元に近い老人ホームのお世話になるか…だ。

ただ、両親をこちらに呼び寄せるというのは、無理筋な話だろう。全く縁も所縁もない土地に呼び寄せた両親に、どんな生活が待っているというのか。見知った者がおらず、勝手も分からない土地にあって、人の老化は加速度的に進行するともいう。両親をそんな目に合わせたくはない。

と、するとだ。地元付近にある老人ホームのお世話になるのがベストなんだろう。入れるかどうかは別だし、金銭的な問題はあるかもしれない。だが、お金で解決できることは何とかなるだろう。割り切ることの出来ない、感情の問題と比べれば…ね。

両親がいなくなった実家、これをどうしていくか。なんだかんだで、僕にとって思い入れがあるものだ。しかし、誰も住まず、現実的には用がない建物でもある。人の手入れがなされない住居は、急速に廃墟と化す。そうなる前に綺麗に片付け、思い出の中で美しい姿を保つ方が、皆が幸せになるのだろうか。

家族でご飯を食べたリビング、受験勉強に務めた自分の部屋、ネットの世界へ僕を誘った父親の書斎。それらはいずれなんの価値も産まず、逆に固定資産税だけがかかる負債へと転じる。思い出には維持費がかかるのだ。負債は消毒…そう割り切ることが出来るだろうか。こんな悩みを抱えるくらいなら、必死に勉強してまで、地元を離れてまで、上を目指さなくても良かったんじゃないかなぁ……。

そんな僕の思いを「なんてちっぽけな!」と言わんばかりに、武蔵小杉のタワマンは僕を見下ろしてくる。

明日はまた仕事だ。仕事に集中している間は、本当に難しい、避けては通れない問題のことを忘れることが出来る。だが避けることはなんの解決にもならない。大人になるって、辛いものだね。