WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

【6645】オムロンの下方修正とバックライト事業の減損

<まとめ>

・オムロンが下方修正

売上は△6.7%の7650億円、営業利益は△12.7%の550億円 予想EPSは187.08円、本日の終値でPER20.41倍

修正の理由は為替、円高

・バックライト事業の減損は特別損失で77億円、連結財務諸表では消去されるので財務諸表には影響が無いらしい。よく分からない。

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オムロン下方修正

為替が予想と現実で乖離していたことと、1Qの業績がイマイチだったことから覚悟はしていたが、いざ下方修正と言われるとやはり寂しい。そう、今日はオムロンのH29年3月期第2四半期決算の発表日、そわそわしながらオムロンのHPを訪ねた僕は、決算短信とセットで業績予想修正と減損のお知らせがアップロードされているのを目にしてしまったのだ。

修正後も少し強気な予想

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(引用元:オムロン公式HP

2Qまでの進捗を見ると業績を修正したものの、なかなかチャレンジングな数字じゃないか、ってのが第一印象。とは言え、今上期は熊本の震災があったし、Brexitなど度々世界に不安が広がるタイミングがあった。最近は落ち着いてきているので、この流れが続き、為替が円安側に盛り上がってくれば十分に達成できるのかもしれない。ドルの利上げも来そうだしね。

で、この業績予想の修正は前提為替レートの修正を行っただけで、現地通貨ベースでの売上は据え置いているとのこと。決算短信の「セグメント別の状況」に書かれていることを信じると、現地ベースではそれなりに堅調なビジネスが続いているようだ。ヘルスケアや電子部品など一部のセグメントでは体質改善のおかげか、減収でも増益となっているセグメントもある。しかし一方で本社直轄事業や社会システムの分野は為替の影響ではなくビジネスが厳しい状況にあるように見える。

とはいえ、オムロンレベルの大企業が手間ひまかけて修正した予想だし、アナリストのコンセンサスも、利益的には近しい所にあるようだ。大事が無ければ達成はできるんだろう。

バックライト事業の減損

2.減損損失等について

バックライト事業において、昨今の事業環境の変化等を踏まえ事業計画を変更し、長期性資産の帳簿 価額を回収する十分な将来キャッシュ・フローが得られないと判断いたしました。その結果、平成 29 年 3月期第2四半期連結会計期間 (平成 28 年7月1日~平成 28 年9月 30 日)において 107 億円の減損損 失を「その他費用 ― 純額 -」に計上いたしました。 今後、バックライト事業においては、より安定的に収益計上が見込めるよう、事業の構造改革・拡充 を通して事業規模の最適化に努めてまいる所存です。

また、上記減損損失の計上に伴い、当社が保有する当該事業を営む関係会社の株式について減損処理 を行い、同期間の個別財務諸表において、77 億円の関係会社株式評価損を特別損失に計上いたしました。 なお、当該特別損失は、連結財務諸表においては消去されるため、連結損益への影響はありません。

(引用元:オムロン公式HP

下方修正と一緒に報告されたこの減損、恥ずかしながらよく分からなかった。 短信を見てもそれらしい減損損失を計上している様子は無いし、最後に「連結損益への影響はありません」とあるように、PLに記載されている様子も無い。会計は難しい。。。

減損に対しては潔いな、という感じ。先延ばしにせず、しっかり報告するあたり東芝と違いガバナンスが整っている印象を受ける。コーポレートガバナンス調査で東証1部において2位という評価だそうだが、なるほどと納得だ。

今後の保有について

今後はねぇ、どうしようかな。修正後のEPSだとPER20.4倍、正直すこし高いように思う。少なくとも下方修正を出した大企業をこの水準で持てるかというと悩みどころだ。今の所、PTSは終値から+20円と、この決算に大してネガティブな反応は見られないが。。。明日はどうなるのか。ここの所上げ調子で損失が圧縮されていることもあるし、一度損切るという選択肢もありかなと思う。どうなったかは今週のポートフォリオをお楽しみに!