WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

育児という筋トレ

残業を終えてから家に帰ると、たいていムスコが寝る寸前の時間帯に着く。そんなわけでムスコに顔を忘れられないように寝る前のおむつ替え、ミルク、寝かしつけをするのが最近の僕のライフワークになっている。

 

寝る寸前のムスコは最も機嫌が悪い。ミルクをあげても中々寝ないし、油断すると泣き始める。寝たと思っても薄目を開けて僕がそばにいるか、抱っこを継続しているかどうかを確認する。抱っこもただ抱いているだけではダメで、上下に緩やかな緩急をつけたり心地よい振動がなければいけない。必然的に僕の寝かしつけスタイルはムスコを抱っこしたままスクワットの動作を繰り返すものに固まった。

 

昔のムスコは軽かった。もともと低体重児であり丈夫に育ってくれと夫婦して祈ったものだ。そんな僕たちの祈りが通じたのか、現在でもムスコは軽めではあるが健常な水準まで身長・体重は増えた。細く頼りなかった手足にはしっかりとした肉がつき、赤ちゃん特有のボンレスハムチックなそれへと変化した。力も強くなりしっかりと抱いていないと僕の腕から抜け出すことも可能なレベルだ。そんなわけで最近はムスコを抱いた時、僕の腕筋への負荷が半端ではない。今日も元気に寝かしつけを行ったのだけど、頭を支えていた左腕は悲鳴をあげタイピングすらままならない。6kg程度のいまですらそんな有様なのでさらに成長するであろう今後のことを思うと多いに不安だ。

 

僕の住んでいる町は人口減り続ける日本において有数の出生数を誇る場所で、周りには保育施設が多く子連れの若い人が多い。平日の通勤時には子供を負ぶったスーツ姿の女性などもよく目にする。彼女達は抱っこ紐を装備して僕を上回る歩行スピードで保育園に向かって行く。その姿に精神的なタフさを感じて「母は強しだなぁ」とかのんきに考えていたけど、ムスコを有に上回るボリュームを持つ子供を抱えて成人男性たる僕を置き去りにする速度で歩いているのだから、身体的にも異様にタフと言えるのではないか。何ゆえ彼女達は強くなったのか。

 

赤ちゃんの成長スピードは早い、成人とは比べ物にならない。とはいえ一日で成長するのは数十グラムで、そのくらいなら指して変化を感じるものではない。そうやって徐々に体重が上がって行くため知らず知らずの内に筋肉への負荷が増えて行き、結果として筋肉はドンドン成長して行くのだろう。子育てとは決して子供を成長させるだけではない。大人もまた、子供のおかげで成長していくのだ。とはいえものすごく限定された筋肉しか使わないので、たまにはスポーツセンターにでもいって色々な筋肉も鍛えないとなぁ。まだ先だけどムスコの運動会とかで父母参加競技に出た時に、僕はいいかっこしたいよ。