WICの中から

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Windows10に更新…強制アプデに抵抗してた理由

一週間前、僕のメインPCはWin7機だった。これまでMSからあらゆる手でWindows10へのアップデートを促されていたが必死に抵抗してきた。だが僕も疲れ果ててしまった。「黙ってたら5月末にアップデートしちゃうよー」そんな通知が来ていた。「せめて自分で葬ろう」そう思った僕は直ちにアップデートを開始した。サヨナラセブン。

 
 
Win10に変えての弊害は今のところない。各種ソフトは問題なく動くし動作も軽快、UIについては仕事柄触る機会が多かったので問題なし。デフォルトのフォントがMacを意識した感じなのが引っかかるけど、その程度のものだ。
 
なんで今までアプデしなかったのかと言うと、Win7に不満がなかったからだ。Win10がどんなに素晴らしいOSであろうと、Win7の時点で僕のニーズには完璧に答えていてくれていて、それ以上の改善は僕にとってあまり価値を感じるものではなかった。
 
かつては、僕もWindowsのアップデートを心待ちにしている人間だった。僕がそこそこPCを触り出したのはWin98の時代、この時はハードウェアのスペックもあるが動作はもっさりしてイライラしたものだった。そんな時新しいOSの話を耳にした。僕は父に頼み込んだ、新しいPCが欲しいと。父もそういったものが好きな性格だったので、願いかなって新OSが入ったデスクトップPCがやってきた。何度かブログで話題に出しているかもしれない、SOTEC製のハードにミレニアムを冠するOS…Windows Meが入ったPCだ。
 
このPCは一言で言えば最悪だった。ドゥン!という音とともにあらゆるモノが落ちる。すぐ落ちる。絶対落ちる。ほら落ちる。ドゥン!ドゥン!ドゥン!絶望の傍ら、この経験は僕のPCスキルを底上げしてくれたし、CADが前触れなく落ちても激昂しない精神力を与えてくれた。当時は怯えながらネットをする日々だったが。
 
そしてついにWindows Xpが出た。僕はお年玉をはたいてOSを買い、Meの存在を無に帰した。この日から世界が表情を変えた。安定感が高く使いやすいXp、ゾンビのように息の長いOSだったがそれは優れていたことの証明にほかならない。僕自身、この時点でOSへの不満を感じなくなっていた。新しくPCを組むタイミングでWin7に切り替えたわけだけど、0から作るタイミングがなければ変えなくていいやとも思っていた。
 
僕も開発をやっているので、開発者が常に何かしら改善を行い、時に新機軸への挑戦により新たな価値を付加していく必要があるのは理解している。それらに限りはないんだけど、ある程度の水準まで性能が上がると消費者のニーズを満たしてしまい、それ以上の付加価値を必要としなくなってしまう。僕にとってAndroidもそうなりつつある。
 
成熟し洗練されたものっていうのがどうも苦手という思いが僕にはある。荒削りで発展途上、そんなものがまた現れないかなと感じる今日このごろ。