何年か前の事だったか。諸事情によりお医者さんから遺伝について教えてもらった。そんなことはすっかり忘れていたが、子供が生まれて「そっくりだね」と周りから言われて、遺伝の事を思い出した。
人間の体は細胞でできているが、その中にはDNAというものがある。このDNAは4種類の塩基からなる配列で、この並び方によってどんな生命になるかが決まる。いわば、生命の設計図だ。
DNAは両親から受け継がれている。僕たちのDNAは主に父親と母親の二人から貰った情報でできている。だからこそ子は親に似るのだ…これがいわゆる遺伝だね。下の図において、人物の隣にある二本の直線がそれぞれ親からの遺伝情報だと思ってほしい。これらは親から1本ずつ引き継いだ物だ。
この二人が結ばれ子供が出来ると、その子供はまた親から一本ずつ遺伝情報を貰い、その設計図によって見た目や体質が決まってくる。
この二つの情報はそれぞれ異なる情報を持っていたときはどうなるのか。例えばフサフサとハゲだったり、右利きと左利き、一重と二重などだ。これは遺伝的に強い要素というのが決まっている。フサフサとハゲだとハゲが強く、利き腕は右が強い、まぶたは二重だったかな。これがいわゆる優性遺伝と劣性遺伝だ。メタルギアの劣性・優性の使われ方が違うというのは有名な話。
親がハゲだったら子もハゲるのか?そう心配している人は周りに結構いたけど、必ずしもそうでない。それは誰しも二つの遺伝情報を持っているからだ。
子供が受け継ぐ遺伝情報の組み合わせは2×2=4通りになる。
男の方がハゲだったとして、2つの遺伝情報がハゲ・フサフサという組み合わせだった場合は50%の確率で男側のフサフサな方の遺伝情報を受け継ぐことになる。女性側の遺伝情報次第ではあるが、優性遺伝だからと言って100%遺伝するというわけではない。だから親の髪を見て絶望している人は、希望を捨てずに力強く生きてほしい。
例えそれがまやかしの希望であったとしても。