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WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

父となった僕の平凡な平日

男の育児

temcee.hatenablog.com

上記記事の続き。
 
僕が父親となった夜、起きているといろいろなことを考えてしまう、調べてしまう。邪念を振り払うように腕立て腹筋5kmラン、ストレッチもきっちり済ませてシャワーを浴び、寝る前にホットミルクを飲む。僕の快眠コンボだ。翌日は仕事、この時期に二日の休みは周りの人にとっても負担だろう、良き社会人たる僕はそれを取り戻すために奮起しなければいけない。そのためにも十分な睡眠は必須だ。
 
しかしそれでも頭から離れないネガティブイメージ。仮死という単語、チューブにつながれた息子の姿、できる男というのは切り替えが早いものだけど、どうやら僕はできない男だったようだ。女々しくて、辛い。遠い地にいる両親からメールも届いた。「大丈夫か?」その問にいい返事で返したかった。「大丈夫だ、問題ない」だけど返せない。嘘が下手だな、バーニィ。
 

 

結局寝付けたのは1時間くらいたってからだろうか、起きたのは4時、いつもより2時間も早い。寝ようとしても寝られないけど眠気はある、人体ってのは不思議なものだ。二日も僕を休ませてくれた職場に迷惑をかけるわけには行かない。ネスプレッソを二回転させてカフェイン・ブースト。寝られないけど眠気はあって、興奮もしている状態、気持ちのいいものではない。
 
職場についてメールを確認…大量だ。本日定時までの緊急対応もある。午前中にメールをさばいた後は電波の届かない場所でひたすら作業に没頭した。悪いコンディションは悪い決断を生む、こういう時は頭より手を動かす方がいい。幸い、緊急対応は作業と言えるものだった。
 
定時が近づく、作業を終えた僕が世間の電波に晒された時にXperia Z5が震えた。嫁さんからのLine通知…リハビリで歩いた、子供に会ってきた、呼吸器が取れた…昨日とは違う、ポジティブな情報の数々。
 
事務所に戻った僕はリーダーに成果を報告して定時退社する旨を伝える。「行ってきなよ」という周りの声に推され、退社。素晴らしき職場だ、僕の愛社精神ポイントが20上昇。
 
駅をかけ病院へ走り、面会者カードを書いて5日連続の来院。受付の人とも顔馴染みになってきたし、そろそろ連続来院ボーナスが貰えるだろうか。手洗いアルコール消毒にマスク装着完了、幾度となく繰り返した面会の手続きだ。
 
嫁さんの病室を除くと、そこには飯を食べている嫁さんがいた。「早過ぎィ!?」驚く嫁さん。しょうがない、家より会社の方が病院に近いんだもん。NICUに行く旨を伝えると「私も!」とせがむ嫁さん…その決意は硬い。看護師さんに手伝ってもらい嫁さんを車椅子に載せNICUへ向かう。
 
手洗いと消毒を繰り返してたどり着いたNICU、息子は部屋を移されていた…明るい部屋へと。見ると呼吸器は取れており、元気よく泣いている。隣にブロリーがいたら泣いてしまうだろう、そんなくだらない考えが浮かぶほど大きな泣き声だ。点滴はまだ取れないが口からミルクを飲んでいる。看護婦さんに変わって僕もミルクを与えた。渋い表情、しかし僕がビールをあおるように一気に飲み干すその姿、大丈夫だ、息子は元気だ、元気に生きている。僕は満足だ。
 
面会の時間が終わり嫁さんともさよならキメた。次に会うのは土曜日になる。だが大丈夫だ、そんな気がする。安心したら空腹を思い出していた。こういう時はガッツリ食べよう、久々に王将だ。変な噂がない方の王将へ行こう。

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ここ2日間のように家族の心配をすることは、これからも沢山あるだろう。子供の病気で休む人、保育園のお迎えのために早退する人、そんな人は会社に五万といる。彼らひとりひとりがこんなふうに家族を心配してるんだろうな。そういう意味で、今回の僕に起こった出来事は割と平凡で日常的なことかもしれない。しかし僕にとってはなんともドラマティックな日常だっただろうか。平凡な日々は決して退屈なものではない。僕はこれからも平凡で刺激的な日々を生きていくんだろうな。ちょうど電車が最寄り駅に着いた。本日は終了!