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WICの中から

機構設計者が株式投資や育児に奮闘するblog

はやくきて~はやくきて~、あふれるシエンタへの思い

「愛知製鋼が爆発したので納車が遅れます。」トヨタ代理店の営業からそう電話がかかってきたのは先月のこと。僕のシエンタくんの納車は三月中旬予定、しかしそれ以降の続報はなく、エンドレス放置プレイ。僕自身はいいんだけど、駐車場を仮押さえで止めている不動産屋からの煽りがキツイ。俺は悪くねぇ。

シエンタくんの出会いは昨年の11月くらいだったか。車自体に微塵たりとも興味の無かった僕はコンパクトカーとミニバンに狙いを絞りディーラーを巡っていた。「安全性が売り」「技術が違う」「この高級感を見よ」いろいろな営業さんが商品のウリを紹介してくれたが、僕自身はベビーカーと荷物を両方格納できるだけの積載量があるかという点と、値段しか確認してなかった。そうした選択基準の中で第一候補がホンダのフリードに固まっていたところに、嫁さんの「トヨタも見ようよ」という一声が突き刺さったのだ。

トヨタ…言わずと知れた車業界の王者、日本の製造業の象徴、トヨタにあらざれば日本人にあらず。そんなトヨタの車を見に行ってなかったのは僕のちょっとした嫉妬心。トヨタに勤めている友人達の待遇に嫉妬した僕の僅かな抵抗、バンプオブチキン、くだらない意地。もちろんそんなことを表立って言うのは恥ずかしいので、ディーラーが遠いという言い訳をしていたが、一番売れているメーカーを見に行かないなんてありえない、という嫁さんの至極まっとうな正論を受けて結局トヨタ車も見に行くことになった。

そこで出会ったのがシエンタくん。特徴的で誰が乗るのか不思議に思う蛍光色のボディー、部品の分かれ目をあえて強調するデザイン。僕はそれを見て「ミニバンのくせになかなかデザイン頑張ってるじゃないか」と思ってしまった。こう思ってしまったが最後、ホンダのフリードが「いかにも」なミニバン過ぎて気持ちが動いてしまった。そんな僕の心境をプロ営業は見逃さない。美味しいコーヒーに快適な試乗コース、あとは多少のお値引きを添えられた僕は、堕ちた。気がつけばニコニコ現金一括払い。トヨタには待遇以外でも勝てなかったよ。後悔はない。

それ以来、僕はシエンタくんを待ち続けている。弟に「シエンタってダセーよ、にーちゃん!」とか言われたけどアイツは同業他社、僕の心は動かない。軽でも作ってろ。だが待つ身というのは辛いもの。不動産屋に「他に借り手が見つかりそう」などと言われていればなおさらだ。僕はいつか家族を乗せて新車のシエンタを乗り回す妄想だけを心の支えにしながら、今日も不動産屋に大して電話越しに頭を垂れるのだった。